暇とじゃんけんとブリッジと...
「なぁ。」
「な、な、な、何だ、よ.....。」
その声に加藤は汗を流しながら答える。
「いや。その、暇だな.....って。」
「お前の目は節穴...なの、か!?」
暇だな。と呑気に言う田中の隣で加藤はブリッジのポーズでそう答える。
「いや。 人間なんだから節穴じゃあないでしょうよ奥さん。」
「今は....っ!!...そんな事、よ、より 俺を助けろよ!?田中........」
腕を痙攣させて言う加藤に田中は しょうがないなぁ と溜息をついて上に乗る。
「って!!何を!!してるんだぁぁぁぁぁ!!!」
「何って 乗ってるんだよ?」
「何で乗るんだぁぁぁ!!!さっさとドケェ!!!!」
「え!? トレーニングじゃないの!?」
「全然違うわ!! じゃんけんに負けたからこうしてるんだろうが!!!」
「え? そんなのしたっけ?」
あからさまに田中が首をかしげる。
「してたよ!! ええ!!してたよ!! 59連敗だわ!!こんちきしょう!!!!」
じゃんけんの弱さを思い出した田中が そういえばそうだったね。 と相槌を打つ。
「っで どうすればいいの?」
田中が聞く。
「た、倒れても、だ、大丈夫なように、な、何か 俺の、せ、背中を守って、くれるもの、を......」途切れ途切れの声で加藤が言う。
それを聞くと田中はカバンを持ってきてその中に手を突っ込んだ。
「う〜ん.....」
唸りながらカバンに手を突っ込む青年と その隣で震えながらブリッジをする青年。
この姿を見た 他の高校生はただただ 口を開け 見なかったフリをしようと 懸命に考え事をしたという..............




