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【完結】不遇職の盾職人が神と崇められるまで~魔盾(まじゅん)は異世界のゲームチェンジャーとなる~  作者: テツみン
第二章 盾職人は異世界の起業家となる

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第36話 食卓を囲むこととなる

 十分後、タバサは二人の弟妹を連れてきた。ああいう姉だがから、どれだけやんちゃな子供たちが来るのかと身構えていたのだけど……


「タ、タローと言います」

「サリアです。よ、よろしくおねがいします」


 弟のタローが六歳、サリアは四歳だと自己紹介する。そんな年齢とは思えないほど、とてもお行儀の良い弟妹だ。


「どうだ? オレに似て、とてもしっかりした弟たちだろ?」


 タバサが自慢げな表情をするので、ボクとアリシアはどんな顔をすればいいのか悩んでしまう。


 それから五人でテーブルを囲み、昼食を楽しんだ。三人ともアリシアの料理に感動してくれたので、呼んで本当によかった。


 食事のあとは、ボクとタバサは作業に戻り、アリシアは二人の子供たちと一緒に後片付けを始めた。それも一段落という時、外にまた王室の馬車が停まる。

 どうやらもう一人、うるさい子供……もとい、美しいお姫様がやってきたようだ。


「遊びにきたぞ!」


 相変わらず、大人びたしゃべり方でシャルロット殿下が工房に入ってくると、ボクの顔を見るや否や――


「ヒロト! 今日は良い知らせを持ってきてやったぞ!」

 そう、エラそうに声をあげる。


 良い知らせ?


「ヒロト師匠、誰だ? あのピンクのドレスを着た生意気そうな子供は?」


 タバサが耳元でそんなことをささやく。ボクが「シャルロット殿下だよ」と伝えると――


「えっ? で、殿下⁉」


 急にカチカチに固まってしまった。まあ、王女様がいきなり前に現れたらそうなるよな……


「ん? なんじゃ、そやつは?」


 シャルロットがタバサに気づきそう尋ねるので、ボクはタバサを紹介する。


「お、おはつにお、お目にかかりまちゅ……タ、タバサともうしまちゅ」


 あのタバサがしおらしく頭を下げる。いくら、敬語になれていないからって、かみまくりだぞ?


「――なるほど、ヒロトの弟子か。では、オマエも妾(わらわ)の下僕(げぼく)として名を連ねることをゆるす。これからもハゲめ」

「あ、ありがとございます!」


 そう、嬉しそうに返事をした。


 なんか、ボクの弟子になっているし……いくら相手が殿下だからって、下僕だぞ? 喜ぶことかぁ?


「これは殿下。おひさしぶりです」


 食器の片づけが終わったアリシアが工房にやってきて、シャルロットに挨拶(あいさつ)する。おひさしぶりと言ったのは、この三日ほど殿下はここに来てなかったからだ。


「ひさしぶりだなアリシア。会いたかったぞ……ん? その者は誰じゃ?」


 アリシアにピッタリくっついていたタローとサリアに気づいたシャルロット。アリシアが二人を紹介する。


「タローです。お目にかかれてこ、こうえいです」

「サリアです。でんか――」


 二人ともあわててひざまずき、シャルロットに挨拶をする。緊張はしているが、六歳と四歳とは思えない、しっかりした対応だった。


「そうか、タローとサリア。二人とも苦しゅうないぞ。妾のことはシャルロットと呼ぶが良い」


 ん? なんかこの二人、ボクより待遇がいいぞ。ボクなんか、未だ『下僕』なのに……


「タロー、サリア。失礼がないように――だぞ」


 そう言うタバサのほうが、ボクは心配だ。


「それで、ヒロト。今日はそなたに話があって来た」

「うわっ! ジェシカさん⁉」


 気配もなく、いきなり耳元でささやかれて、ボクは驚いてしまう。

 それはともかく、話――とは?


「王宮の敷地内にある工房が一つ空いたので、二人に貸し与えることとなった。今日は、それを伝えにきた」


「――えっ?」

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