↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
【完結】不遇職の盾職人が神と崇められるまで~魔盾(まじゅん)は異世界のゲームチェンジャーとなる~  作者: テツみン
第一章 盾職人は異世界のゲームチェンジャーとなる

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

20/60

第20話 侯爵からのお呼び出しとなる

 ブルームハルト侯爵家といえば王国三大貴族の一つ。つまり、とても高貴な人だ。そんな人がボクに会いたいと言っているらしい。


「侯爵がどうして?」

「ニジカワ様の作られた魔盾(まじゅん)について、侯爵は大変興味を持っておられます」

「――えっ?」


 三大貴族と言われる人が魔盾に興味を持っている?


「はい。魔盾は対魔物の戦い方を大きく変える素晴らしい発明だと、侯爵から直々にお言葉をお伝えしたい。そう言伝(ことづて)を承(うけたまわ)っております」


 侯爵がボクに会ってくれる? そして、お言葉をもらえる?


 この世界はまだ封建社会である。王族、貴族の力は絶大だ。


 それは召喚人であっても同じで、有力貴族のうしろ盾があれば、いろいろと都合がいい。

 特に生産系ジョブの場合、いろいろなトラブルに巻き込まれる。そんなとき、貴族の庇護下(ひごか)となっていれば、なにかと安心なのだ。


 盾職人のボクには、いままで貴族から声をかけられたことがなかった。正直なところ、盾に注目する貴族なんていなかったからだ。


 だけど、そんなボクにも貴族、それも三大貴族のブルームハルト侯爵からお声がかかるなんて――

 防具職人、マサヒコも侯爵がうしろ盾になっている。だから、あんなふうにボクのことをバカにしてきた。


 だけど、こうして声をかけてくれたということは、侯爵がボクのうしろ盾になってくれるかもしれない。そうなれば、ボクとマサヒコは対等の立場。もう、バカにされることはない!


「あのう……この人たちは?」


 市場から帰ってきたアリシアが、食材を手にして入口から入ってきた。


「アリシアさん、ちょうど良かった。この人たちはブルームハルト侯爵の使いの人たちだよ。侯爵がボクたちの魔盾をほめてくれたんだ!」

「えっ? ブルームハルト……侯爵……ですか……」


 急にアリシアの顔色が悪くなる。あれ? どうして?

 そういえば、前にもそんなことがあった気がする。


 アリシアにそれをたずねる前に、アーノルドさんが声をかけてきた。

「おいヒロト、このかわいいエルフちゃんは誰だ?」

 そう言って、ボクの肩に《《ぶっとい》》腕を乗せてきた。


「あ、彼女はアリシアさん。強化魔法ができる魔導剣士なんです」

「おお! それじゃ、第三階位の強化魔法が使えるアテというのは?」

「はい、彼女のことです」

 アリシアにもアーノルドさんを紹介する。


「あ、お話はヒロトさんから聞いておりました。よろしくお願いします」

 アリシアは頭を深く頭を下げてアーノルドさんに挨拶(あいさつ)した。


 すると、アーノルドさんはボクの耳元でささやく。

「ヒロトもやるなあ。こんな、美人を彼女にするなんて……」


 えっ? か、か、彼女⁉


「ち、違いますよ!」とボクはすぐに否定したのだが、アーノルドさんの顔はニヤニヤしたままだった。


 そのタイミングで咳払(せきばら)いが聞こえ、そちらを向く、侯爵の使いと言う白髪の男性だった。


「それではヒロトさん、屋敷までお連れします」

 そう言って、右手を胸元に当てて頭を下げた。


「あのう、お屋敷……て?」

 アリシアがそう尋ねるので、侯爵からお声がかかったことを伝えた。

「そう……ですか……」

 なぜかアリシアは浮かない顔だ。なんだろう? と不思議な気もしたが……

「とにかく、行ってみよう」とアリシアに言う。


「私は……いいです」

「――えっ?」


 いいって……彼女は行きたくないということ?


「侯爵からニジカワ様だけをお連れするようにと承(うけたまわ)っております」


 そう白髪の男性は言う。なぜ、自分だけなのかと思うのだが――


「私がお留守番してますので、ヒロトさん、行ってきてください」


 アリシアの顔色を見ると、なにかモヤモヤした気分になる。しかし、相手はこの国の重鎮。下手に断るわけにもいかないし――男性に「わかった」と伝えた。


「それでは――」と男性がボクを外に連れ出そうとするところ、アーノルドさんが耳元でささやく。

「侯爵には気を付けろよ。あまりいい話を聞かないから」

「――えっ?」


 ボクはアーノルドさんに顔を向けるが、彼はササッと離れたので、それ以上聞けなかった。

 いい話を聞かないって……?


 それから、アリシアを工房に残し、ボクは派手な装飾が施された馬車に乗せられた。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。