第14話 魔物襲来3
王都から援軍が来たと言っても戦況は変わらなかった。理由は2つある。
1つ目は、ブラト剣術と王国剣術じゃ戦い方が違って指揮が合わず、どんどん超級にやられていくからだ。
2つ目は、超級には軍の装備がほとんど効かないからだ。そのせいで俺も引き続き戦わなければならなくなった。
「風雷一閃!」
本当は口にださなくてもいいけどかっこいいからだしちゃう…まあ悪い気はしないけど。
しかし当たったところが鎧だから体にはダメージを与えられてない。
…ここは1つ策をだそう。
「副作戦長。この戦況を脱することができる作戦があります」
「おおヒロトくんよ。どんな作戦だ」
とても興味津々に聞いてくれている。これはありがたい。簡単に作戦を使ってくれそうだ。
「作戦は…僕が使える技。雨蛇翔龍を使用することです」
「…その技は超級を倒せるのか?」
「一撃では無理かもしれないですが。何度か使えば倒せるはずです」
「そうか…ところで代償は?」
ぐっ…痛い所を突かれた。
「…1時間ほど寝てしますくらいです」
「そうか。なら打って倒せなかったら軍に回収してもらえばいいか…」
ふぅ…後は俺の問題だな。勝たなきゃいけない。なら全力でやってやる!
「よし!行ってきます!」
「頼んだぞ」
うーん暗くなってきたなあ。月が見えてきた。
…あれが超級…大きすぎるだろ…それに熊…か?だとしたら攻撃力が高そうだな。
何事もまずは様子見からだ。無闇やたらにやっても効果はない。
うーん…いい攻撃方…そうだ!ステルス戦法にしよう!
けど技はこっそりじゃないなぁ。
まあ仕方ない。
味方が一斉攻撃するタイミングがあるからそのタイミングで攻めよう。
来た!このタイミングだ!
一斉攻撃に合わせて超級の斜め後ろ。ここから走り出す。
「雨た――」
雨蛇翔龍を口にしようとした瞬間。
相手の拳が飛んできた。
「ぐはっ…」
ぐっ…50m?100m?どれくらいか分からないがかなりの距離を吹っ飛ばされた。
うぐ…痛すぎる。…そうだ体はどうなっている。
体を確認するが、血がいたるところからでている。
「うっ…下手すりゃ失血死だな」
それでも月夜を手に取り立つ。
「それでも…俺があいつを倒さなきゃ…皆死ぬ。母さんや父さん…ユーリ…。お世話になった人が死ぬ…それだけは…それだけは嫌だ!」
ボワッ
心の中の青い炎が燃え始めた。
「月夜の色が…白に…」
夜のように黒かった月夜が月のように白くなった。
…不思議と力が増えた気がする。
今ならどんな奴でも勝てる気がする。心なしか傷も痛くないように感じる。
これなら…よし!あいつを…倒す!
「うぉぉぉぉぉ!」
吹っ飛んだ距離を5秒で駆け抜ける。
そして瞬間的に超級の目の前に着き、切り刻む。
「月光千斬!」
瞬く間に月の光を纏い千回斬る。
「トドメだ!天翔炎龍!」
炎の龍が月夜を纏い、炎の剣とかす。
そして心臓に突き刺す。
「ぐぁぁぁ」
超級が唸り声を出しながら燃え尽きてゆく。
「やった…倒せたぞ…」
「「「うぉぉぉぉぉ!超級を倒せたぞー!」」」
軍の喜びの声を聞きながらヒロト・ウェリングは倒れた。




