↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
PR
8/12

3節

「出羽先輩、どうです?」

 出羽先輩、先ほど草むらから出てきた女性で、出羽粒子という。

 一応天神川の学校の先輩・・・なのだが、年齢はもう20代を越えているのでは、という噂が流れたほどだ。

「・・・すまない。見失ってしまった」

 出羽はそう答えると、起き上がった。そして、羽織っていた白衣を脱ぎ、叩いて鞄に強引に詰め込んだ。

「先輩ってなんでこうもガサツなんですか?」

「仕方ない。そういう家系だし」

「そういう問題じゃ・・・」

 天神川はそう言いかけたが、それと重なるように、出羽は訊いた。

「どうする?GPSも使おうと思えば使えるが?」

「先輩、私がなんて言うか分かります?」

「君の事だから『そんな邪なことできません!』って言うんでしょ?」

「ふふっ、正解」

「あれ、『邪』の用法間違ってるわよ。」

「・・・ほんと?」

「私理系だから分からないけどっ」

 出羽は、襟の方に入った長い黒髪をかき上げ、ゴムで結んだ。

「先輩って髪の毛良い匂いですけどどんなシャンプー使ってるんですか?」

「オーガニックの天然素材100%の・・・って、山城クン追っ駆けなくて大丈夫なのか?」

「・・・車無いの?」

「中学生だからまだ運転できねぇよ!」

「先輩ってもう大人じゃないんですか?」

「山城クンどころかアンタにも身長負けてるわよ!」

 その後間髪を入れずに返そうと画策していた天神川だったが、出羽の鞄から出てきた針金ハンガーを頭に付けられ、ひとりでに首が左に回った天神川。

「いい加減にしてくれないか。これ以上やって手を汚したくない」

「すいません先輩・・・でもとりあえずハンガー外して下さい・・・痛いです」

「すまない」

 出羽は、天神川の頭にはまった針金ハンガーを外した。

「こんなことしてないで早く探しましょうよ」

「・・・やっぱりそうよね。目星付きそう?」

「・・・携帯番号入ってるの忘れてましたテヘペロ」

「今までの労力水の泡じゃねぇか!」


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。