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アーマード勇者育成記 最強強化外骨格チートで異世界蹂躙! 男の娘勇者を育てて神をぶっ殺す件  作者: からくり8


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第197話 俺、一張羅復活

 王都へワープした俺達は、城に行きすがら町の賑わいを楽しみながら、道を進んでいった。


「へぇ~やっぱり王都となると人が多いねぇ」

「そうだな」

「所でゲイン君、効果範囲外に出たんだからさ。外格変更しないのかい?」

「そ、そうか! よし!」


 眼前に魔法陣が展開され、そこから真紅の外格が出現。内部にある触手が俺に纏わり付き、そのまま各部位が俺に重なり着想される。


「チェインジ! ヤルダバオトⅷ式!」

「ダーリン嬉しそうやねぇ。長いこと独占できて嬉しかったわ。ネメちゃんによろしゅう。ほな、おきばりやすぅ」


 ネメちゃんて。いやそんな事よりちゃんと着装できるのか。


 矢継ぎ早に魔法陣から漆黒に輝く外格が顕現し俺と重なる。

 軽い衝撃。俺の両手は黒い見慣れた形。間違いない。俺は遂にやったのだ。


「来た! 来た! 来たなぁ〜! 俺の一張羅復活〜! この黒鉄って感じやはりヤルダバオトⅷ式を……最高やな!」


 そうだ、長い事事実上の音信不通だったのだ。ネメシスを確認しなくては。


「お久しぶり〜うわぁ!?」


 脳裏に現れた彼女は髪はボサボサ目は虚ろ。3ヶ月ぶっつけでゲームやってた廃人の如く容姿だった。例えるなら◯子だ。元々サマードレスを着込んでいる為、余計にそれに見える。


「あぁぁぁ!? 遂に幻覚幻聴まで!?」

「違う違う違う! 幻覚じゃないよ!? 混じりっけなし100%ジュース並みに俺だよ!!」

「信じられない! 落ち着くのよ私ぃ!!」


 俺の頭の中で騒ぎ立てる彼女を何とかしなければ。


「あの〜ええとそうだ! 何か質問をしてくれ! 簡単のじゃなくて難しいので頼む!」

「し、質問?」

「そうだ! 何でも良いぞ。あのゲームで俺の知らん事などないからな。如何なる問題でも完璧に応えてやる」

「で、ではゲイン様のギルド【デイ・アフター・デイ】における加入の条件とは」


 いいぞ、ノッてきたな。しかも問題が俺のギルドの加入条件とはな。懐かしいなぁ。


「俺の目の前でダークネス・シャイニングドラゴンを討伐する事だ」


 ダークネス・シャイニングドラゴンは数あるドラゴンの中でも巨大で攻撃が苛烈な為、強めの部類に入る。だが、弱点さえわかればたとえ、レベル1桁台でも楽々倒す事が出来る。炎を吐く為、頭を地面に降ろし口を開けたら、すかさず舌の裏側にある腫瘍を殴ればそれだけでノックアウト。このドラゴンを倒すということは、それなりの理解力と行動力。そして度胸を有するという証明になるという証なのだ。


 閑話休題。


「せ、正解です。では次の質問に──」

「えっまだやるの?」

「当然です。私が作り出した妄想である可能性が完全に消えるまで続けます」

「疑り深いー」


 そうして暫く彼女のマニアックな質問が続き、俺はそれに応えていった。


「──これが最後の質問です」

「よし来い」

「この問題は本当に限られた者しか知り得ない超難問です」


 一瞬の静寂が訪れ、ネメシスは徐に口を開く。


「ゲイン様のカラオケの十八番は?」

「藤◯辰◯、マッ〇ョドラ〇ン」


 それを言った瞬間、彼女の目がカッと見開かれ、次の瞬間一気に目が座った。


「一体どこで何をやっていたんです!? 私がどれだけ心配したと思っているんですか!?」

「マッチョドラゴンで俺認定したの!? あの歌すげぇんだぞ!? 一応キャラソンなのにサビ本人歌わないんだよ。しかも音程合ってるのに、誰が歌ってももれなく音痴に聴こえるんだよ。はっ!?」


 気づくと彼女の目から大粒の涙が流れていた。


「うわああああああああん!! 寂しかったあああああああ!!」


 あのネメシスがまさかのギャン泣きぃ!?


「へぇ!? あのあのッ!? ちょ──」

「うっわぁ、ゲイン君が女の子泣かせたー」

「っせぇこの野郎!」

「あああああああああああ!!」

「あぁ、ごめんごめん。ネメシスさんの事言ったんじゃなくてぇ」


 この後四苦八苦しながら宥め続け何とか泣き止んでくれた。


「本当に良かった。心配してたんですよ。所でゲイン様。どこで何をしていたんですか? ゲイン様には説明責任があります。ここで正座し、私に消えた後から今までの事全て口頭で教えてください」

「今ここで!?  人の往来が! いやあのムービーあるんでそれを見て頂ければ」

「早く!」

「ゲイン君が従う訳ないよ。そういう人だもん」

「ハイ……」


 俺は人が行き交う道のど真ん中で即座に腰を下ろし、正座の体勢に移行した。


「えぇ……」


 俺はできる限り覚えている事を彼女に伝えた。


「──って感じです。たぶん、大体、恐らく」

「ハァもういいです。所でゲイン様、私の知らないドライバが強制インストールされています。話を聞いている中、何度かアクセスしようと試みていますが反応しません」


 えっなにそれ本当に知らん。


「何か名前はついているか?」

「ついています。ついていますが……文字化けを起こしており名称不明。起動もできなければ、削除も隔離も不可能の様です。それとデータ領域内にも謎のデータが確認できました。こちらも同様です」


 大五郎からもらったパッチを当てたのが原因だろうか? 確かに不気味だが特に感覚や動作に違和感はない。削除はおろか隔離も起動もできんならどの道、今は置するしかないな。


「そうか、捨て置け。今はよく分からんドライバなんてどうでもいい。それよりも気になっている事があるんだが」

「なんでしょうかゲイン様」

「なんというかそのー……見た目が……さぁ」


 髪ボサボサだし、片目隠れてるし、服ボロボロだし。


「いや、良いけどね? そのホラーチックな見た目も俺は好きだよ」


 自分の置かれた状況を理解したのか、俯いてから顔を紅くしている。


「少し時間を頂きます!」


 そう言うと彼女は俺の脳裏から姿を消し、暫くして元の姿に戻った何故か息を切らしながら再び現れた。


「見苦しい所を見せてしまい申し訳ございません」

「うん? うん良いけどさ。お色直しが終わった所で、恐縮なんですけどそろそろ立っても良いでしょうか」

「そうですね、どうぞ」


 彼女から許しを得たので、俺は立ち上がった。


「よし、ネメシスも戻った事だしそろそろ今日のタスクを達成に行きますか」

「ところでゲイン君。どこにゲームマスターがいるのか把握しているのかい?」


 俺はアルジャ・岩本に向き直り口を開いた。


「この世界のゲームマスターなら検討が付いている。顔なじみだから普通に会ってくれるだろ」

「普通に会ってくれるってどういう意味だい?」

「王女様に謁見願うんだよ」


 俺は王城へと歩を進めるのだった。

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