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52話 今日は、戦争後の街を散策しましょう

ライラック小学校の6年生が集まっています。


「今日は、戦争で街がどのように変わったのか、学習しましょう。できれば、そこに因果関係が理解できると良いでしょう」


12歳の男女が30人と引率の先生が2人で、これから町の探索に行こうとしています。天気は上々、小春日和です。

この町の神ヤシロにやってきました。鳥居の手前で、揃って礼をします。


「みなさん、拝殿で拝みましょう。神は尊び崇めるものです。くれぐれも己の欲望を願わないようにしましょう。私たちが、今日このように生きて迎えられたのは、ホーソン神、サクラ神のお蔭です。お礼をお伝えしましょう」


「拝殿に向かって、二礼四拍手一礼」


(いいね。やはり、こうでなくてはね)とサクラ神が微笑んだのです。


やしろに併設してゴラン政府の支所があります。住民の困りごとの解消や、失業者へ就労の斡旋もしています。ドアを開けて中に入ると、幅3メートルほどの通路がまっすぐ奥に向かっています。左側にはカウンターがあって、庶務係、農業振興、都市計画などなど、政府の機関が並んでします。


そして、右側には、就労支援という看板がでています。その中には、多くの人が壁に張り出されている紙を見て回っています。そう、依頼内容と報酬が書かれています。


そのうちの一つを覗いてみますと「庭の草取り30坪、報酬はニンジン大が5本、ジロウ・オモト家」と地図が書かれています。もう一つは「国道32号線の補修、報酬コメ一合、都市計画係」とあります。


「みなさん。このドアを潜ると、依頼場所へ直行できる仕組みになっています」


掲示板の横には、行き先を表示したドアが20個ほど並んでいます。

大きなザックを背負った4人組の家族が、事務員に案内されながら、ドアに向かっています。行き先は『ゴラン王国開発地27号』と掲げられています。その家族は一家で開発地に行こうとしているところでした。


「〇こでもドア」によく似ていますが、両サイドに装置が必要であることと、魔方陣が書かれていることです。この技術は、ゴラン政府にて提供されました。ホーソン人には真似ができません。そうそう、行く先は開発地のほかに、職員が他の支所に赴く場合のものもあります。また、治安用のドアもあります。アオシやモモコが出入りします。



神ヤシロを後にして、ビル街にやってきました。昔はたくさんのビジネスマンが行き交っているところでしたが、今は閑散としています。電気が来ないので、エレベータは動かない、ネットワークもつながらない、コンピュータも動かない。仕事ができない。そもそも仕事自体、無い。したがって、ビル街は閑散としていました。


「第三次産業と言われる、サービスや金融、メディア業などが鎬を削っていたビル街は、見ての通り潰れてしまいました。ここで、働いていた人たちは、農業や畜産、漁師などに転職して行ったのです」


(トン、トン、トン・・・)


「あっ、今、私たちの横を走っていったトラックは、焼玉エンジンを使ったものですね。点火プラグや電気系統がないため、現在の魔素物理の世界でも活躍できるものです。物流を細々と担っています」


子供たちは、今日の校外学習をどのようにとらまえたでしょうか。先生は感想文にまとめるよう指示しました。大きな変革は正しく伝えてゆかなくてはなりません。特に、今回のようにホーソン星の外から援助を得たものは、下手をしたら侵略されたと誤解されがちです。



「みなさーん。こちらは商業ギルドです。このビルは銀行でしたね。コンピュータ上のお金はすべてパーッになりました。今は現金のみの取り扱いになっています。スマホ決済の人もパーッですね。」


(すみません。パーッはちょっと品がないですね)


電子物理の上に成り立った、技術、装置、生活機器、飛行機、船なども、動かなくなりました。

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