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アルフィーネとアリス

アリスは王家との戦闘中、頬を染めていた女の子に目をつけていた。彼女の名前は、まだ知らない。ただ、他とは違う魔力を帯びていたので、すぐ分かった。


せっかくなので電気消す魔法の応用での転移を再び試す。今回は魔力を辿る方で。


「トメさん、ちょっとお使い行ってくるね。お昼ごはんぐらいには帰るから」

「そうかぁ。気ぃ付けよ」

「ありがとう」


トメ婆、やっぱり良いなぁ。過保護ではないが心配はしてくれる。私はきっと良い人に囲まれている。これは幸せと呼ばなければいけないよね?


「だ、だれ?何奴。私を公爵令嬢と知っての狼藉?」

頬を染めていた女の子は公爵令嬢だったのかぁ。あの王家に仕えてるものにしてはセンスが良さそうだった。あと、王家の被害者だしなぁ。


「いえ、あなたを救いに来ました。私はアリス。サンティーゴから来ました」


「サンティーゴってお祖母様がいるところね。自己紹介が遅れたわ。私はアルフィーネ。メイスロード公爵の娘よ」


この子も王家と同じ思考なのだろうか。私は「サンティーゴに来てみない?」と提案していた。


「ええ、行ってみようかしら。こちらでの務めもあるから、なかなか行きにくいとは思うけど」


「私ならすぐに連れていける。よかったらどう?」


「なら、行ってみようかしら。現場を知らずして決断する王家のやり方には私も思うところがあるの」


こうして私はアルフィーネと一緒に転移する。もちろん、電気を消す魔法の応用で魔力をたどり、元の場所に戻るイメージで。


サンティーゴに着くと、トメ婆が出迎えてくれた。まぁ、ギルドだしね。トメ婆最近ギルド横に住んでるし。


「おお、アルフィーネ。久しぶりね。元気じゃったか?」


「お祖母様、王都では勇者の派遣が決まったそうですわ。数週間後には王都を出るでしょう」

アルフィーネちゃん可愛いなぁ。口ではしっかり話してるのに会えた嬉しさが隠しきれていない。


「勇者が来るの?何をしに?」

思わず口から出てしまった。


「表向きは魔王討伐ね。ただ、最強のお祖母様ですら刃が立たない魔王を寄せ集めのカスどもが倒せるとは思えないわ。ここも、相当な要塞なんでしょ?まず、ここ、快適すぎるでしょ。何使ってんの?」


「エアコンだよ。トメ婆とかカジ爺さんとかと作った奴もあるよ」


「エアコンってあの温度調節めんどくさいし、使えないオンボロのものじゃないの?」


「え?王都のエアコンってそんなのなの?」

アルフィーネの言葉に私は「えっ?そんなのなの?魔力の無駄減らすだけでこれぐらいできるよ?」と驚きを隠せなかった。


王都の方が最新のものであるというのがこの世界の通説だと思っていた。


「その無駄を減らすのが難しいのよ。宮廷魔術師がやっと使えるという回路よ。しかも王都のエアコンってホコリ巻き上げるし、肌荒れしそうだし、乾燥ひどくなるのよ?なんでこんなに快適なの?」とアルフィーネは驚いている。


「除菌回路と冷暖房回路と近くのダンジョンの魔力と瘴気力発電を繋げてるだけ。だから無駄な魔力ないからモンスターが湧き出して来ることもないの」


「あなた規格外ね。また、遊びに来させてくれるかしら。あと、転移とか魔力回路とか教えて欲しいかも」とのアルフィーネの言葉に私は「もちろん。また、会いましょうね」と返す。


トメ婆が私達2人を微笑みながら見てた。


「仲良えのはええことやけん、大事にしぃよ。友達同士ですれ違うことも多いけんなぁ」


「ありがとうございます。お祖母様。また来ます。お体に気を付けて」


「アルフィーネもな。帰りもアリスが送るんえ?」

「うん。トメ婆ちゃん。すぐ帰ってくるけん、ラーメンがいいな。お腹すいた」


そして、アルフィーネを連れて転移する。


「じゃあ、私帰るね。ありがとう。アルフィーネ」

「こちらこそ、ありがとう。えっと…アリス……って呼んでもよろしいかしら」

「もちろんよ。アルフィーネ」 

「ありがとう。……アリス」


2人で熱い抱擁を交わした後、私は転移して帰る。


ちなみに食べたのはインスタントのカレーラーメンだった。





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