465、小休止
とりあえず最初のドワーフは放っておいてもう少し奥に行ってみよう。たぶんじいちゃんやマックレス達もいるはずだし。
「じゃあな。後でまた来るからさ。あ、その前に一つ、そこから出れる?」
「ここから……いつもなら決まった時間にしか出れないのだが……お、おお、出られたな……」
「よかったな。じゃあとりあえず奥まで一緒に行かない? 今後のことはみんなで相談しようじゃないの。」
「おお、そ、そうだな……」
上手くいきそうかな。何と言っても解呪が効いたのが大きいよな。完全なる機械タイプで解呪が効かないってことも考えられたし。または外そうとしたら爆発するとか針が飛び出るとか。その機能があったとしても停止できたんだし問題ないね。
「ねえアレク、おじさん達はもっと奥にいるの?」
「ええ。もうしばらく行ったところに広場があるの。そこで数人のドワーフと話し合っているみたいね。」
じいちゃんの身が心配だが、この感じだと自分達を拘束している一族だと知られても平気そうだよな。外に出たいという渇望を感じないんだからさ。
「分かった。ありがとね。じゃ、そこまで行ってみようよ。」
「ええ、分かったわ。」
なんせ私はアレクにゆらゆらと揺られてる身だからね。移動はアレクにお任せなのさ。ゆーらゆーらゆらら。
両サイドにはいくつも個室があり、その中ではドワーフが作業をしている。こちらに目を向ける者もいれば気づかない者もいる。気づかないふりをしているのかも知れないが。
「おっ! おお! カース殿! ご無事で何よりだの! よくぞ帰ってきてくれた! ぬっ!? もしや、コーちゃん殿が抱えておられるのは!?」
「いやぁおじさん心配かけたね。どうにか救出してきたよ。土の精霊ノミーデスをさ。」
「おお、おお……さすがはカース殿! どうやったか想像もつかぬが見事な手腕! 感服仕りましたの!」
じいちゃんったら大袈裟なんだから。
「そんなことよりさ、ここのドワーフってどうなの? 何だか消極的じゃない?」
「う、うむ。どうやらそうみたいでの……あまり外に出たいとは思っておられぬようでの……」
この階層のドワーフって比較的身ぎれいなんだな。つまり、上の階層より待遇がいいってことなんだろうか? そういえばやつれた感じもないよな。
「そのあたりはおじさんとドワーフ達に任せるよ。出たいなら助けるし、そうでないなら放っておくし。とりあえず全員の首輪を外すからさ。それから話し合いしてみたらどう?」
私の『解呪』は軽くやっても一般的な魔法使いの数百倍もの魔力が込められてるからね。ナチュラルにさ。そこいらの呪いなんか簡単に解けてしまうぜ? だからドワーフ達の魔道具を解呪するのも簡単なものさ。結果論だけどね……
「ひょっ、そ、それもそうだの……では、ドワーフの方々よ。首輪を外したいのならばカース殿の前に並んでくれるかの」
と言っても五人もいないじゃん。ああ、まだ個室から出てきてないもんな。ならば一部屋ずつ回って解呪しないとな。とりあえず先にここのドワーフだけ解呪しておこうか。




