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異世界金融 〜 働きたくないカス教師が異世界で金貸しを始めたら無双しそうな件 〜 #いせきん  作者: 暮伊豆
第6章

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84、セティアニア商国カラバ部族領のシュガーバ

チェックメイト、聞こえたか? お前はもう詰みだ。

私の視界に入った以上は逃げられないぜ?


狙撃(スナイプ)


右の肩を貫いた。さっさと落ちてこいよ。上から見下ろしてんじゃないぞ? もう矢は射れないだろ? いや、接近戦もイケるタイプだっけ? 関係ないけど。


『狙撃』


避けようとはしたみたいだが、無理だな。ほぉら、大腿部を貫いた。樹上は動きにくいだろ? おまけにこの距離、しかもライフル弾並みのスピードだからな。お前の矢ごときと一緒にするなよ?


『身体強化』


必要ないとは思うけど一応ね。

一歩ずつ近づく。残り二十歩ってとこかな。


あ、見えた。なーるほど。こいつって弓を使わないタイプだったのか。へー、すごいなそれ。びっくり。木の枝に弦を張って弓代わりにしてやがる。手と違って安定するから遠距離でも正確な射撃ができるってわけか。枝を上手く利用して、いわゆる委託射撃に近いのかな。弦だけ携帯しておけばいいわけだし。


十歩近寄る間に一発ほど矢が飛んできたが、残念だったな。自動防御は貫通できないぜ? 残り十歩。


『風斬』


枝と一緒に落ちてこい。


「おっと。」


風球(かざたま)


一瞬びっくりしたじゃん。落ちると思ったら地面すれすれで動きを変えて蹴りが飛んできた。ターザンかよ。だから風球で迎え撃ったわけだが、いかんな。火の中に飛んでいきやがった。せっかくここまで殺さないように戦ってきたのに。あっちはかなり火の勢いがすごいんだよなぁ。助けよっかなぁ……どうしよっかなぁ……


『高波』


どうせ消火しないといけないことだし助けてやるよ。まったく、世話が焼ける奴だぜ。山火事だけに? ぷぷっ。


さて、どこにいるか……おっ、いたいた。気を失ってるみたいだけど……『麻痺』と。私は油断などしないからね。


『浮身』

『風操』


さて、アレクのところに戻るとしよう。おっと、忘れちゃあいけない。


水滴(みなしずく)


消火しておかないとね。範囲が広いから大変だわ。




「ただいま。いやー疲れた疲れた。こっちは特に変わりはなかったかな?」


「おかえりなさい。ええ、何事もなかったわ。」


こいつが一人とは限らないもんね。それにしてもアレクから言われるお帰りなさいって最高だよなぁ。


「それならよかった。さて、アッシリ。こいつが上役で間違いないか?」


「……そうだ……」


信じられないものを見るような顔してんな。そんなに意外か? まあ私が弱そうに見えることぐらい自覚してるけどね。


「アレク、こいつ起こしてくれる?」


「ええ。」


『覚醒』


「……ぐっ……ううっ……お前は、アッシリ!」


「どうも……シュガーバ様……」


どうやら本当に気を失ってたのね。


「やあおはよう。気分はどうだ? 俺の腕はもう分かったと思うが、それでもまだ抵抗するか?」


首から下が動かないだろうけどね。


「好きにしろ……」


言われなくても好きにするさ。


「じゃあ遠慮なく。お前が素直に喋るならそれで話は終わりだ。傷も治してやるし飯も食わせてやるぞ。喋らないなら普通に拷問するだけだわ。内容はアッシリに聞け。で、どうする?」


「話す……」


え? マジで? 意外なんだけど。


「ふーん、素直でいいじゃん。なら約束な。こっちの質問に正直に話せ。そしたら傷を治してやる。」


「分かっがっあがががっああっおお……」


マジで? 普通にかかってんだけど。


「お前なんでそんなに素直なの? 普通抵抗しない?」


「あれだけのものを見せられて、抵抗する気になると思うか? 天災が歩いているようなもの、いや飛んでいたか……」


あー、なるほど。確かにそれはあるね。最初に腕を見せておくと話が早いのはどこでもそうだもんな。


「それにだ……いくら抵抗しようとも吐かせる方法などいくらでもあるんだろう?」


「もちろん。面倒だからやりたくないけどな。素直に喋ってくれるとお互い楽でいいよな。ほれ、ポーション飲め。」


厳密に言えばそんな方法ないけどさ。宮廷魔導士じゃあるまいし。麻零余子(アサムカゴ)芥子毒牙虫(ケシドクガモス)を使えばできないわけじゃないから全くの嘘でもないんだよなぁ。使う量を間違えたら一発で廃人になるんだろうけどさ。


「な、治った……」


最高級ポーションだからね。腕が千切れても繋げられるぜ?


「さぁて、じゃあもう少しお喋りしようか。」




ふむふむ。こいつが所属する組織は『ボーイェ』ね。今朝も聞いた気がする。で、こいつ、シュガーバは一応そこの幹部と。アッシリみたいな奴らを統率してるわけね。今回は鳥を通して監視していたが、どうもおかしいため自ら出張ってきたわけか。動きが早いね。

おかしいと気づいたのはよかったけど、来たのは失敗だったな。ふふ。


アッシリの村を含むいくつかの村や街を支配している部族領がシュガーバの出身地である『カラバ』ってわけね。部族領って聞くと耳に馴染みがないけど要は貴族領だよな? 支配体制やら税やら色々と違いはあるんだろうけどさ。で、そのカラバ領が属する国がセティアニア商国って言うのか。初耳の情報だらけで覚えられそうにないな。そのあたりはアレクに任せておこう。


「こちらからも聞きたいことがある」


おや、何だろ? 大抵のことなら教えてやるけどな。

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― 新着の感想 ―
[一言] 新しい国は分からないことだらけですな。
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