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異世界金融 〜 働きたくないカス教師が異世界で金貸しを始めたら無双しそうな件 〜 #いせきん  作者: 暮伊豆
第5章

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370、飲みなおし

「カース殿、これだけの景色に素晴らしい酒。もちろん悪くないのですが、そろそろ摘みが欲しくないですかな?」


「ああ、ちょうど欲しいと思ってたところです。」


たっぷり動いた後だしね。男爵だって森から帰ってきた後だろうし腹がへってるだろう。


「ならば場所を変えて飲み直しといきませんか? 私、腕を振るいますので。」


「おお、男爵手ずから。では甘えさせていただきます。今降ろしますね。」


いきなり魔法を解除してフリーフォールどっきりをしてもいいのだがお互いほぼ全裸だしなぁ。それにアレクは寝てるし。ゆっくり降ろすとしよう。


よし、着地、と。




「では私は先に出ますね。後からゆっくりお越しください。」


「ええ。アレクを起こしてから行きますね。」


そう言って男爵は湯船から出ていった。背中もいい筋肉してんのね。細いのに。


アレクを揺り起こす。唇も奪う。眠っている姫を起こすのは口付けに限るよね。


「んっ……カース? あ、もう降りたのね……」


「起こしてごめんね。さっきまでスペチアーレ男爵と飲んでたんだけどさ。男爵が摘みを作ってくれるって言うから降りたの。アレクもお腹すいてるかなーと思って。」


「男爵が? ああ、飛んでいらしたのね。私ったらはしたないところを見せてしまったかしら?」


「全然そんなことないよ。闇雲で隠しておいたから。あまりにきれいだから見せびらかしたい気持ちはあったけどね?」


「もおっ、カースったら。手間をかけさせたわね。ありがとう。」


ぬふっ。アレクからキスのお返しがきた。ふふふ……


「ガウガウ」


さっさと乾かしてブラッシングしろって? お前腹がへったもんだから早く男爵の料理食べたいんだろ。でも摘みだからな? お前の苦手な香辛料たっぷりの料理でも文句言うなよ?


「ガウガウ」


文句は言わないけど肉を食わせろって? それは文句みたいなもんだろ。まあいいや。


『乾燥』

『換装』


私とアレクとカムイを同時に乾かし、そして服を着た。さて、ブラッシングしてやるか。ちなみにアレクはすでに自分で闇雲を使っている。




着替えとブラッシングを終えて男爵邸の中へ。


「お待ちしておりました。この度はようこそお越しくださいました。心より歓迎いたします」


執事だ。セリグロウさんだったっけな。


「こんにちは。いきなり来ちゃってごめんね。タンドリアに行ったら男爵にも会いたくなったもんでさ。」


「ありがとうございます。ではこちらへどうぞ」


食堂に案内されるのかと思えば……居間かな? さほど広くない部屋、暖炉があるな。その前には低いテーブルが。これは珍しいな。絨毯は敷いてあるが直接床に座って食べるスタイルか。大きな体を小さくして座ってる男もいる。


「やあお弟子さん、さっきぶり。」


「し、知らぬこととは言え、た、大変失礼を……」


知らなかったのは私が男爵の友人だってことか? それとも魔王だってことか?


「知らなかったんだから仕方ないよね。で、何か大事な物でも置いてたのかな?」


「あ、ありがとうございます……そ、その、師匠の酒が置いてあって……」


ん? 酒が金目の物? そりゃあスペチアーレ男爵の酒ってめちゃくちゃ高いけどさぁ。高い酒は酒蔵の方に置いてあるんじゃないの? どうでもいいけど。


「お待たせしました! さあカース殿! 飲み直しですぞ! アレックス嬢もぜひ!」


「ご挨拶が遅れて申し訳ございませんわ。先ほどは失礼いたしました。」


「いえいえ何の何の。あのような絶景を枕に夢を見るなんて最高のひと時でしょうな。いやぁ羨ましい。」


これって他の人間が言うと嫌味っぽく聞こえるけどスペチアーレ男爵の人柄かな。本心から言ってるのが分かるよな。それにしても絶景を枕に、か。洒落た言い回しだなぁ。よし、真似しよ。


「おいルファー、座ってないで料理を運びなさい。」


「お、おす師匠!」


この大男はルファーって言うのね。さすがに男爵の前では小さくなってるな。


「さあさあカース殿。大したものはありませんが再会を祝して乾杯ですぞ!」


「ええ、いただきます。乾杯。」


「乾杯ですわ。」


今日何回乾杯したっけな。何回してもいいものはいいよな。


「カムイ殿にはこれを、アレックス嬢には甘味も用意しております。おや? コーちゃん殿が見当たりませんぞ?」


「あっ、ごめんなさい。コーちゃんたら勝手に酒蔵に入り込んだみたいで……連れ戻してきますね。」


「ピュイピュイ」


かと思えばカムイの足元からぬるりと現れた。酒蔵見学ツアーしてたのか。さすがに飲んだりはしてないのね。信じていたとも。


「おおコーちゃん殿! こちらでしたか! コーちゃん殿も一緒に飲みましょう。さあさあ駆けつけ三杯ですぞ!」


それにしても男爵のおもてなしが半端ない。私とコーちゃんは同じものだが、カムイには肉の塊、アレクには甘そうなデザートとフルーツ。どんだけ歓迎してくれるんだよ。嬉しくなっちゃうね。昼間だってのに酒が進んでしまうな。男爵は五十過ぎって聞いたけど私もアレクもまだセブンティーンなのに。

くぅう……酒も料理も旨すぎるっ……隣には笑顔のアレクもいるし、ここは天国かよ?

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― 新着の感想 ―
[良い点] この宴会には参加してみたいですね〜。 そして反町のライブを聴きながら飲みたいです!
[一言] いい酒が一番です。
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