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⑦ 女神
「(優しいお兄さんが助けてくれた)きっと女神様が導いてくれたんだね」
ボク娘がいう。
「女神?」
「女神ノンラクラァナ様、この世界を守る慈悲深い女神様です」
ウラミルヂィがいう。たしかマグナダリアもその名前を言われておとなしくなってたな。
「で、姫様は目覚めたのか?」
「姫様は起きていますよ」
「そうじゃなくてさ」
ウラミルヂィにとう。姫はなんとかはがせたが、まだ俺を王子と思っているようだ。
「もう王子様になればいいんではないか?」
とディレスタント
「色々とまずいだろ」
「王女だぞ金使い放題なのだぞ」
とマグナダリア
金より選ぶ権利があると思うんだが――――
「人間なんてものは金の前には思いやりもないんだよ?」
とボク娘がいう。
「重みが違います」
エカドリーユがかんしんした。