24. 死神とプロポーズ(2)
デスはカッコイイし、どちらかと言うと私のタイプだ。
でも、やっぱり人間以外との結婚って親不孝だよね
はぁ……いくら神でも……死神だしぃ。
なんてことを、自分の部屋で、しかも夜の夜中に考えてる自分って一体……。
(お取り込み中、申し訳ないけどね)
急に聞こえてきた、というか、割り込んできた声があった。
振り返れば、そこにはシロ。
(シロ!)
なんだか、浮気してるところを見つけられちゃったような……変な気分。
しかも、浮気現場に踏み込まれたような。もう、私めちゃくちゃだぁ。
(私は犬ではない)
シロが以前にも言っていたことをまた言ってる。
結構執念深い?
(時に、その話私も加わらせろ)
へ? その話って、嫁になるとか?
(お前はコイツの嫁になって、死神にあるまじきことをしようと思うか?
そんなことをしても幸せにはならないぞ。それなら、オレについて来い。
オレと一緒に、死を欲する人間の魂を集めよう)
それって、自殺者の魂を集める手伝いをしろってことでしょ。
それもねぇ。
(お前の能力があれば、いくらでも集まる。その力を、こんな死神の仕事も真面目にできないようなヤツのために使っても仕がないだろう。
それなら、オレの嫁になれ)
えーーーー!
二度びっくりだよ。
急に、プロポーズされて、更にもう一人って。
でも、やっぱり死神だからなぁ。
(おぃ、あずみはオレの嫁になって、オレの仕事を手伝うんだ。余計なことは言わないでくれ)
デスが言い返してるけど、シロは意地悪そうに、デスと結婚しても将来がないみたいなことを言ってる。
それって、死神としての将来でしょ?
あー、真面目に困る。
どっちもイケメンだし、どっちもカッコイイ。
でも、シロの言い方が……。聞いてると結構酷い。
デスをかなりバカにしてる。
あぁ、このままだとデスが可哀相だ。
どうしよう、まずいよ。私、せっかく二度と幽体離脱しないって決心したのに。
このままじゃ、デスを助けたくなってくる。
いつまでも、二人の死神が私の前で争ってる姿は、女としては嬉しいけど。
人間としては、どうなんだろう……。
嬉しすぎてため息が出る。
end