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『忘却の都市』 指令
「今、進藤君から伝えた通りだ。」
城戸がゆっくりと口を開いた。
「都市への愚痴や不満程度なら、我々もそこまで大事にするつもりはない。」
静かな声。
しかし、その言葉の奥には、確かな意図がある。
「だが——先ほど話した通り、彼らは何かよからぬ行動に移そうとしている節がある。」
城戸は短く息をついて続ける。
「そうなると、我々もそれを止めるために動かざるを得ない。」
明確な決断。
「……君たちにはその集団に接触し、まずは話し合いで同行を促してほしい。」
その重さを感じながら、俺は静かに問いかけた。
「仮に話し合いに応じなかった場合はどうしますか?」
静かに問う。
城戸は微かに目を細めた。
「その場合は……やむを得ない。」
少し間を置く。
「実力行使になるだろう。」
迷いのない回答。
その冷静さの奥に、ためらいのない決意を感じた。
「しかしながら一般人を巻き込むわけにはいかない。だから、カフェのスタッフから君たちに報告を入れる手筈は整えてある。」
「彼らが現れたら、スタッフから連絡が入る。それを受けて彼らが店を出たタイミングで、動いてくれ。」
指示は明確だった。
「了解しました。」
俺と夏希は同時に了承の意思を告げる。
城戸は静かにそれを見つめ——頷いた。




