ボーナスポイント
さて、倒したチャラ男な彼。
項垂れるような彼に百菜は近づき、
「とりあえず貴方は攻略したわ。私の味方になってくれたはずね」
「……」
「どうしたの? 気分が悪いの?」
恋愛に負けると相手に恋するようになってしまうのだが、やはり女の子にちやほやされていた彼にはこの展開は気に入らないのだろうか?
ありうるわねと思っているとそこで、百菜の手をチャラ男が突然掴んだ。
「! 何を!」
けれどそこでチャラ男が百菜を見上げて、
「俺は、ようやく真実の愛に目覚めたのです。何時でもお力になります、百菜様」
そう目を輝かせる彼に百菜は、なるほど、こういった感じに普通のキャラはなるんだなと思う。
ついでに、彼に手伝ってもらえるのか――正確には、学園の花々達と呼ばれる“スリー・フラワーズ”の弱点を教えてもらえるかと問いかけると、
「確かに、愛しい百菜のお願いは聞きたいのですが、仲間は裏切れません」
「そう、仕方がないわね」
「……無理にして恋とは言わないのですか?」
「別に? 違う手を考えるだけよ?」
「! 愛しています! 他の事では必ずやお手伝いさせていただきます」
そんな風に告げる彼に私は、ちょっとこの展開は気持ちが悪いので修正してもらえないかな、出来れば友達レベルにとそう思ってその場は彼と分かれ、百菜は浩斗を探しに行ったのだった。
モップを持った女性陣が走り回っている。
恐ろしいその姿と気迫に気圧されながら、百菜は素知らぬ顔でその場を通り過ぎてある空き教室に目を付ける。
試しにその部屋を開いて仲を覗くと、案の定、浩斗が隠れていた。
「百菜か……よかった……でもここにいるってことは倒したのか?」
「ええ、そうよ。とりあえず、倒した事もあって弾の補充や装備を整えたいのよ」
「じゃあ占い部だな。あ、俺も付いて行った方がいいのか?」
「そうね……何時までもこで隠れていた方が良いの?」
それを聞いた浩斗が嫌そうな顔をして、周りに彼女達がいないか確認してくれと百菜に頼んだのだった。
相変わらず、占い部は怪しい。
そういえばここで時間が長くなる懐中時計を貰ったのでこなせるイベントが増えたんだなと思いながら百菜は、
「どの程度経験値がたまったかを見たいわ」
「恋愛ポイントですね、現在はこのようになっています」
問いかけると依然と同じように、彼女が差し出した手の平に四角い画像のようなものが現れて、そこに百菜のレベルと恋愛ポイントが表示される。
そしてレベルを見ると、10と書かれている。
二つ上がったのかと百菜は思いながら、
「弾の補充と、出来れば今の恋愛ポイントの表示をお願いします」
「くひひ、弾をまず交換ですね、これはこれは……からになりかけていますね、くひひひ」
相変わらず不気味な声を上げるので、カーテンを開くか迷う百菜。
周りではいつものように白いお化けのような何かがふよふよ浮いて、笑っている。
やはりカーテンを開くべきだろうかと思った所で、
「では、ポイント残高は、こうなっております」
「! こんなに沢山!」
「レベルアップと、10まで上がったのでボーナスポイントです、ふひひひ」
笑う彼女に私は、そのポイント数に驚きながらもすぐに、変えられるアイテム一覧を見せてくれるよう彼女に頼んだのだった。
なかなか手がつけられない……いっそ次回のアルファに登録してそれを目的に更新していくのもありかなと思ったり。試してみたい事が多すぎて困る。




