高偏差値
なし
ろい家に招かれ、合点がいくことが多い。大学寮の食堂、カトリックなので質素、倹約か
と思っていたが、一般的にこれがスタンダードのようだ、郷に入っては郷に従え、納得がやっといった
デイナーの用意が整った。食卓をみれば中央にロースト様が鎮座している。
その隣、見慣れない黄色い物体。透明なボールに入っている。
ろいさんが笑いながら
「そうそう、日本にはないものね。スウィードよ」
話を聞けば、表面が紫をしたかぶ、ゆでると黄色くなるそうだ、「主にましますは・・」
してないが、ちょっと味見させてもらった、なんだろう。キャベツをゆでたような感じか
田村氏は、目を閉じてアーメンといった様子、あなたが召されてください。
そして、主役のロースト、先ほどのスウィード、オーブンで焼いたポテト
非常にシンプルだが、メインディッシュに迫力があり、ボリュームを感じる
そして、ビールもある。
祈りをささげた。さきほどのビールの残りを飲みながらディナーを楽しむ、田村氏は飲み過ぎ。顔が赤い。
ネクタイをまいたら新橋のサラリーマン。赤のネクタイをお勧めしたい。
黙って食べるのも失礼かと思い、思いきってストラス大学の事を聞く。
酔っぱらい田村氏は、何を今更という感じでこちらを睨んだがやはり氣になっている様子。
美香さんが答える
「いい大学ね。講義はG大学に次いでハイレベルよ。最近は、工学部の評価も高いわね。
うちのお店にもバイトの子がいるから、なんなら聞いてあげましょうか?」
少しG大学の話も聞いた。1451年創立。
蒸気機関、電話、そして、社会の教科書でおなじみの著名な経済論と数多くの著名人を輩出。
聞けば、明治時代にも日本からたくさんの留学生がここで学んだらしい。
泣く子も黙る、英国の名門大学。それに五分をはるとは、たいまんのケンカじゃないが
なかなかやるぞストラス大学。
とはいえ、そんな高偏差値の大学。落ちこぼれの私で大丈夫なのかしら。聞けば聞くほど
ますます不安がよぎる。
田村氏、先ほどの口利きの話に未練があるようだ。しかしその口ぶりから、口利きというより
女の子の紹介といったふうにもとれる。お父さん、ここは池袋じゃないですよ。
バイトの子の紹介に、高学歴、名門に怖じ氣づき、私が首を振る勢いであわてて
「学生の紹介なんて、そこまでは大丈夫です」と言えば。
突如テーブルの下に激痛が田村氏。思いっきり私の足を踏んでいる。
急に丁重に田村氏「いやいや勉強のためにぜひ紹介いただきたい」
口元は笑っているが、こちらを見る目は笑っていない。おまえ勝負に負けたんだぞ、わかっているだろうな
というガキ大将のような目で睨む赤ら顔の酔っぱらい。
こいつ間違いなく悪いことしてきた。その瞬間、そう確信した。留学生ジゴロ。
なし




