表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
雛霧の書  作者: 雛霧
35/49

ジキ

庭に置かれた小さな椅子

背もたれのついたその椅子に

僕はいつも座っていた


僕の多くの友人たちは

既に歩みを始めていたから

僕が庭で座っていると

呆れたように笑って行った


まだそんなところにいるのかと

踏みだすことが怖いのかと

笑って彼らは先へ進んだ



季節は一周二周と巡り

ある日椅子が壊れてしまう


その椅子を庭に埋めてやり

僕は庭の出口へ向かった


踏みだすことに恐れはない

僕はただ 待っていただけ



僕が行くべき最高の時が

必ず来ると知っていたから



評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ