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オストラシズム・ジャスティス-現代聖魔対策科-  作者: 家奈みつき
バズりと、血溜まりと、色欲のデビル
8/13

堕ちる天使。嗤う悪魔。夜惑なネオン。3

「なんだ、聖ノエル…確か容疑者として候補に上がっているリストにはないはずだが」


狭間は聖の謎の視線に気づいてそう呟いた。


 聖ノエル。ハーフで親譲りだという藍色の神秘的な瞳と、持ち前のトーク技術、細やかな気配りで幼い見た目も相まっておじ様達に人気のキャバ嬢とのこと。彼女は嶺聖アマネに憧れてこの店に入ったという、いわゆるアマネ様信者の1人である。

 嶺聖を熱烈に信仰する人間は、このネオンの世界の住人では珍しくない。ただ行き過ぎた信仰には、皆等しく平等に裁きが下るという噂がある。備考ではあるが、一時期Club SERAPHにはアマネ様信者の人間に不幸が起きるという謎の事件が起きたという。1人の太客は嶺聖が自分の卓に付かないからと店で暴れた次の日、階段からの転落による骨折。嶺聖を信仰するキャバ嬢は無実だと言い張るが部屋から見つかった麻薬が通報され逮捕。麻薬と一緒に見つかったのが嶺聖の隠し撮りの写真、盗聴器の類であった。入りたての嶺聖を気に入り色々と面倒を見ていたサクラメントグループの宣伝部長は駅のホームに転落し、近くの人間が緊急停止ボタンを押したことにより助かった。その後その男は嶺聖に枕を強要しようとしたセクハラの事実が露見しクビとなり、当時現役でClub SERAPHを盛り上げていた御子柴セリナが宣伝部長兼SNS宣伝部長として抜擢されたのである。全員嶺聖に魅了され、狂ったものたちが制裁を受けたのである。


(聖の動向を確認する必要があるかもしれない、先輩に連絡するか…)


 連絡をする必要性もあるし、聖から視線を外し一礼し扉を開け、フロアから出たらそこには心配した顔の田村さんが立っていたのであった。


「新入りぃ!危なすぎるぞ心配したんだからな!」


「すみません、見惚れてました」


 田村さんはニカって笑って、


「いいんだよ!新人にはよくあることだ!申し訳ないが一旦店の周りが薄いから呼び込み行ってきてくれないか?ほら、看板と外寒いからあったけぇ缶コーヒーあげるからよ!」


俺は田村さんから、看板と缶コーヒーを貰い、店裏の扉からでて、インカムのチャンネルを変えた。


「守屋だ。どうした?」


インカムから応答があったのは、珍しい守屋さんである。


「潜入中の狭間です。もう一度、備考欄にあった信者達の事件と当時の従業員に誰がいたか。証言等の記録があったら遡ってくれませんか?あと、聖ノエルについても」


「そうか、たしかに狭間の言う通り。怪しい点は何個かある、もしかしたら今回の事件につながってるかもしれない。分かり次第連絡が入るから、しばらくは交代が来るまで潜入してろ。」


「ありがとうございます。失礼します。」


俺はインカムのチャンネルを変え、呼び込みのため外へでた。

落ちなかったな

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