第二幕
「……ノヴァが私の事を好き」
オルレイは話し合いが解散した後近くの公園でロテナと軽く話をしていた。
ちなみにノヴァはロテナに膝枕して眠っていた。
「……オルレイ落ち着いているか?」
「うん。 落ち着いているけど私ちゃんとノヴァの気持ちに応えてられるかな?」
「……オルレイ」
「……私貴族の捨て子だし、ほら少し鈍臭い所もあるからそう言う所がノヴァは嫌いなんだと思ってた」
「意外とノヴァは分かりやすい部類だがお前の事をちゃんと好きだったんだが傭兵は死と隣合わせの戦場だから過敏に心配だったんだろう」
「……そうだね。 それがノヴァの優しさだもんね」
「……あのなオルレイ。 私達灰の放狼はリルア王国の手伝いをしようと思うんだ。 オルレイも手伝わないか?」
「……それは良いね。 ヤヌィと一緒に仕事が出来るなら幸せだね」
そう言ってオルレイは微笑んだ。
「相談をいいか?」
「雷月?」
「……雨にプロポーズされた。 そしてこの無人島に住まないかと誘われた」
「「えっ?」」
いきなりの事でオルレイは驚いた。
「……雷月は雨の事好きなの?」
「す、好きだもちろん。 好きに決まっているだろう。 だが私達だけが戦いを忘れてこの無人島に残るのは」
「どうしたの?」
「雨はもう戦えないらしい」
「……そうなんだ」
オルレイは仲間の戦力外通告に悲しみを覚えた。
「ど、どうすればいいオルレイわた、私は! お前達を戦場に置いて幸せになる事は出来ない!」
「……大丈夫だよ雷月私達は家族の前に人間なんだよ? 自分の幸せを選んでも罰は受けないと思うの」
「……良いのかオルレイお前達を戦場に置き去りにして」
「……置き去りじゃないよ。 それは決断だよ」
「抱きしめていいか?」
「良いよ」
「ありがとう! ……ありが……どぅ!! オグレイ!」
「うんうん」
泣く雷月をオルレイは優しく背中を撫でながら抱擁を交わした。
「じゃあ我々は紹介された家に向かう。 オルレイはノヴァと話すんだな?」
「うん」
「それじゃ」
「ありがとうオルレイ」
オルレイは雷月とロテナと別れてノヴァハ起きるのを待った。
「んっ?」
「起きた? ノヴァ?」
「……オルレイすまねぇな。 あの心龍の言っていた事は忘れてくれ」
「……忘れないよそれと返事だけど私も好きだよ。 ノヴァの事」
「……は?」
するとノヴァが呆けた顔をした。
「……ノヴァ?」
「……いや本当に付き合ってくれるのか?」
「じゃないとここまで待って返事しないよ!」
そう言ってオルレイはノヴァの手を握った。
「……いいのか? 異常魔力持ちの子供はいずれ何かしらの大きな運命の渦に巻き込まれんだぞ?」
「……そうなの?」
「も、もしもの話だ。 お、俺とお前が父親と母親になった時に後悔しないよう一応言っておく」
「……ていうかなんで急に異常魔力持ちの話しているの?」
「……今後の為だ」
ノヴァの表情は真剣だった。
「……それでも俺と一緒にいてくれるか?」
「……もちろん一緒にいるよ」
そう言ってオルレイはノヴァを優しく抱きしめた。
「……ありがとう。 大事にする」
そう言ってノヴァは優しく笑いながら泣いた。
「と、ところでさ。 私リルア王国で暮らしてリルア王国の発展の為に頑張りたいと思うの!」
「いいな! それ!」
こうして二人は恋人同士となった。
二人は楽園を出た後、二人で同居生活を始めた。
雷月、雨は無人島に残り、人生を謳歌する事を決めた。
そして十三年の月日が経ち、二人の間には家族が産まれた。
「こらー!! サタ! ゾズマ! シフォル! いい子にしなさーい!!」
「嫌だ!」
「僕遊ぶ!」
「私絵を描きたい!」
さぁ第二幕だ。
これはオルレイ・アースが幸せになって死ぬ物語。




