国の事情
「……どうしよう何も考えていない」
オルレイ達は騎士達を倒した後、とりあえず道にある路地裏で息を潜めていた。
「とりあえずまぁどうする?」
ノヴァがオルレイに今後の動きを確認して来た。
「どうもこうもないけどまずこの子から話を聞かないと」
「あ、ありがとうございます。 私はレイミー・レイクと申します」
すると目の前の少女はボロボロの服で見事なカーテンシーを決めた。
「えっと私はオルレイ・プリジス、黒髪の少年がノヴァ・アース、茶髪の人がロクヤ・ライゲツ、水色髪のがリン・アメです」
オルレイは刀国の発音でレイミーに対して雷月と雨を紹介する訳にもいかなかったので普通に共通言語で紹介する。
「まぁ! と、刀国の人達!? な、なんでここに!?」
するとレイミーは雷月と雨を見るなり驚いた表情をした。
「……雨、雷月リルアとかゲネイアって刀国人って珍しいの?」
ここ十年間オルレイが出会った事がある刀国の人間は雨と雷月以外にいない。
「まぁそうだな。 一刻を争うこの事態に解説するのはすごく場違いだが、基本的刀国から人が出る事はないな。 連中は武術の鍛錬にしか興味ない修羅だ。 このリルアやゲネイアと違い魔法があまり日常的に使われている物でなく異能使いと言われる存在がたくさんいる」
「異能使い?」
「まぁ原理としては魔力を使うのは一緒だが生まれつき異能力を持つものが多く魔法は使えない……らしい」
「らしい?」
「まぁこれは私でもあやふやな知識だからここら辺でもういいだろう。 ところでレイミーお前は何故騎士の連中に追われていた」
「……そ、それはリルア王国の教皇が王族を殺した上に! ヴァレスト帝国とつながり! 挙句の果てに私の慕っている傭兵の王ヴァサラ様を地下に隠しているのです!!」
「……ヴァサラ?」
「オルレイは知らなかったな。 元々北の帝国ヴァレスト帝国は傭兵達が毎日戦争をする無法地帯だったんだ。 その傭兵達をまとめて国を作り運営していたのがヴァサラ・ヴァレストだ。 今確か今は王族に国の運営を任して旅をしていると聞いていたがリルアにいたのか」
「はい! そうです! 皆さんお願いがありますこの国を助けて貰えませんか!」
レイミーはオルレイ達に頭を下げた。
「……まぁよく分からないがとりあえず教皇倒せばいいのなら傭兵の仕事としては安いものか?」
「……安くねぇだろ」
オルレイの呟きにノヴァがツッコミを入れる。
「ありがとうございます! 皆様!」
こうして国の事情を知ったオルレイ達は革命の為に動くのだった。




