第48話 奇襲芋虫
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次の日の朝。康達が出発しようとしているが、星奈が報告にきた。
「康様。境目の街は荒尾が集めた者に制圧されています。その中に要七がいます」
荒尾の妨害は分かっており、ゴスロリ男の娘は冷静だった。
「追放で許してやったのに。私の邪魔をするか」
康がくることを知らないでやった。しかし彼を許す気などなく怒っている。
「でも、これはチャンスだ」
康の怒りは消え、笑みを浮かべた。
「チャンスとは?」
情報収集が仕事の星奈には分からなかった。
「領民達は監禁されているから要七達を倒せば、なんの抵抗もなく街を接収できる」
領民達はなにもできない状態なので要七達を倒して接収してから解放する。支配が要七達から康になるだけだが解放された領民達は従うだろう。
「要七達に恐怖を与えてやる」
戦闘は始まっており、悪い笑みを浮かべ、ゴスロリ男の娘は片手を動かした。
境目の街の空中に彼の巨大な片手が出現し、だれも気づいていない。五本の指から無数の小さい球体を出して消えた。
落ちた球体は黒いイモムシになり、敵に見つからないように移動し、プラスチックハウスのメロンに穴をあけて入った。
「これで街は私のものになった」
康が先手をとり、敵はなにも知らない。
「出発!!」
康達は境目の街へ向かう。
◇
康がくることを知らない要七達は荒尾がくるのを待っている感じだった。死傷者を出したが、監禁している領民達に乱暴はしていない。
それでも領民達の食糧で朝食をとっており、盗賊と同じことをしている。
メンダゴンはプラスチックハウスに隠れており、敵を警戒している。
「ん?」
メロンの皮が腐っていることに気づいた。
「わっ!?」
腐っている皮から小さな黒いイモムシ達が頭を出したので驚いた。
「なんだ、この生物は?」
見たことがない生物だが、エサをほしがっているような動きをしており、可愛いので冷静になった。
「エサ、エサ」
メンダゴンは世話をしたくなって、下の口を伸ばし、別のメロンに刺して中身を吸った。そして下の口をイモムシ達に向け、中身を出した。
イモムシ達は汁のようなメロンの中身を食べており、平等に与える。
メンダゴンは敵ではないと分かっており、エサをくれるので懐いている。
「このメロンを食おうぜ」
「おれ達が育てたメロンじゃないぞ」
「この街のものはおれ達のものだからいいんだよ」
別のプラスチックハウスでは敵達がメロンを食べようとしている。しかし中にはイモムシがおり、メロンは動いた。
「メ、メロンが!?」
メロンが動いたので驚き、割れて中から大きな黒いイモムシが出た。
「でかいイモムシだ!!」
「気持ち悪い!!」
敵達は警戒し、イモムシは不気味な赤い目で見ており、鋭いアゴを動かして威嚇している。
「駆除だ!!」
敵が攻撃をしようとした時、イモムシは口から糸を出した。
「ぎっ!?」
糸はかたくて、顔面にくらった敵は死んだ。同じイモムシ達が出てきて、プラスチックハウスから出た。
街に隠れていたイモムシ達も出て、口から糸を出して攻撃した。
「なんだ、このイモムシどもは!?」
糸攻撃で要七達は混乱している。糸をくらった敵は死に、イモムシ達は飛びかかってかみつき、敵を殺していく。
イモムシ達は領民達が監禁されている建物を守っており、敵は近づく余裕がない。
「この虫ケラ!!」
怒った要七は刀を抜いて、イモムシを斬り殺した。
「どうだ!!」
斬り殺したので喜んだ。要七と同じように攻撃してイモムシを殺していく。しかし死んだイモムシが流している緑色の血が光った。
光を浴びて死んだイモムシ達は回復して復活した。
『治糸虫は死ぬと味方を回復させる』
「なっ!?」
康の説明が聞こえたように復活したので要七は驚いた。刀で斬ろうとしたが、糸を出して刀に巻きつけた。
「ひっ!!」
刀が使えなくなり、他の治糸虫も糸を出し、彼の体に巻きつけて捕縛した。
「だれか助けろー!!」
「うるさい!! お前を助ける暇なんてない!!」
集まっただけの者で絆などなく、要七を見捨てた。いくら攻撃しても回復して減らないので出世などがどうでもよくなり、敵達は逃げる。
治糸虫は糸で攻撃し、巻きつけて捕縛している。
「く、苦しい!」
要七と違って糸で窒息しており、苦しんで死んだ。うまく逃げたのはわずかで脅威にならない。
生きている敵は要七だけになり、治糸虫達は領民達を解放せず、康の到着を待っている。
「このイモムシどもを送りこんだのは康か!?」
雑兵蟻のような怪物なのでゴスロリ男の娘を思いだし、逃げることができない要七は青い顔をしている。
新しい戦力 治糸虫の活躍で勝利し、康は街に着いた。
治糸虫の名前は糸とイモムシです。
「美女能力者のお腹にある別空間で特訓をして強くなった中途半端な能力者」と「非正規団員の小事件集」と「ストイックな二人の殴り愛」も連載中です。




