表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
16/16

人生もいつか終る

 皆さんご存知のようになろう作品はテンプレが主流です。それを幾つかのパターンに分け、組み合わせて物語をAIに作らせます。さらにその際、読者の好みや流行も入力すればかなりクオリティの高い、ハズレのない作品が短時間で完成することでしょう。特になろう向けの作品はAIの得意分野のような気がします。だって文字通りのテンプレ、王道パターンなわけですから。人間なんかより読者が心地いい展開を用意できるかもしれませんね。


 そうなるともう人間は用済みです。少し未来を想像してみましょうか。

 面白い小説を読みたくなったらそのサイトに行く。こちらの個人情報、読みたい小説のジャンル、読了時間、求めるパターン。主人公のパーソナルやヒロインの人数、パラメーターなどを設定してもいいかもしれません。ついでに挿絵の有無も入力しておきましょうか。で、クリック。


 すると一分と経たずにその人だけの、世界にひとつだけの魅力的な小説が3Dプリンターよろしく完成、てな具合です。で、読者はそれを読み終えたらポイ。所詮AIが作った作品、大事にとっとく必要もありません。これほどスマートで効率の良い話があるでしょうか。


 SFかもしれません。でも現代社会はそういう方向に向かってます。何事も効率が重視され、スマートであることが金科玉条のように崇められてます。翻って人間は泥臭い作業が得意です。それは今まさに現在進行形で実現しています。個人の感情なんか関係ありません。市場原理が正義なのです。

 

 そんな未来がくればもう小説投稿なんかする場はありません。人間の作品読む必要もありません。だって誤字誤用多くて設定甘くて稚拙な文体で自信なくって支離滅裂で整合性取れてない作品はお嫌なんでしょ? だったらAIならハズレは多分ありません。読者は手軽にクオリティの高い作品を手に入れられるのであれば、みんなそっちに行くでしょう。


 では書き手はどうなるのか? それこそ明治、大正、昭和初期の同人活動のように、小さなコミュニティ作って自作を出し合い、お互いを褒め合い慰め合い、時にはAI排斥論を声高に叫ぶしかないでしょう。周囲から奇人変人呼ばわりされることでしょう。ま、自分はそんなクリエイターの姿に憧れたりもするんですけどね。


 それにそんな時代、5年6年先にはまだ来ないでしょう。が、10年先となるともう自分ごときには分かりません。でもその頃にはもう自分もイイ歳してこの世にいないかも知れないので、自分が生きてる間、素人小説家ぶることができればそれでよしとします。


 人生は短いですから。その間せいぜい楽しまなくっちゃ。

 ちなみにこの長いシリーズは今回で終わりますが、なにか気付いたらまた何かやるかもしれません。まあそれも自分がまだなろうに在籍できていれば、の話ですけどね。

 もし、このクソつまんないうえ嫌な気分にしかならないだけのエッセイと呼ぶのも憚られる雑文を最後まで読んでいただいたお方がおられれば、心から感謝申し上げます。

 なお、気分の悪くなるようなサブタイについてはここに謝罪いたします。

 ただ、ほとんどが自分自身を指摘してるものなのであまり気にしないでください。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[良い点] 内容もさることながら、勢いと、読みやすさと、やさしさで出来ていて、私に良しのエッセイです。 一息で読ませていただきました。ありがとうございました。
[良い点] とても勉強になりました。 私もつい最近小説を書きはじめた者なのですが、この文章では他の人の言ってる事と違う所もあり、違った視点から勉強させて頂きました。 [気になる点] AIが小説を書く…
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ