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死の森。戦闘する。

 20分後・・・


 マウリツィオ師匠が耳をクルクルっと動かした。

「都代ちゃん、後方から何か近づいてきます。アイススフィアを用意してください」

「はい、アイススフィア!」

 周囲に氷の塊をたくさん作る。うん、師匠がやっていたやつ。体が覚えている。

「アイスニードル!」

 いくつかの氷の塊が尖った形に変化する。

「3、2、1、今!」

「バースト!」

 タタタン!と三連射でアイスニードルを撃ち出す。

 後方から魔物が飛び出すのと同時だった。飛び出した魔物にバーストで放ったアイスニードルが3発とも命中!

「グゥエエ!」

 断末魔を上げて地面に落ちた。見事に仕留めたようだ。


 黒っぽいサルみたいな魔物。体長は1メートルくらい。

「ゴブリンですね」

 師匠が冷静にコメントする。こちらの様子に気付いてナタリーが戻ってきた。

「大丈夫ですか?」

「うん、大丈夫。今度はうまくいったよ」

 ナタリーがゴブリンを見下ろしていた。けど、首を振って立ち上がった。

「これは素材になりません。残念ながら」

 あ、回収しようとしてたのか。


 使い道が無いなら仕方ないな。先を急ごう。

 先行していたカイトとレナータも戻って来た。

「大丈夫?」

「うん、問題なしだよ」

「ゴブリンが出たのね?」

「うん」

「そいつらは群れで行動することが多いから、しばらくは気を付けていきましょう」

「はーい」


 5分後・・・

「また気配がします」

 師匠の耳がピクピクと動く。それ、魔物探知機なの?というか、鬼〇郎の髪の毛みたいなもの?

「レナータ、またゴブリン!」

 先を行くレナータ達に聞こえる程度の声で警告する。

「「了解!」」

 レナータとカイトが返事をして、剣を構える。

 私はアイススフィアの用意。いくつかをアイスニードルに。

「都代ちゃん、囲まれています!ざっと10匹!」

 周囲の茂みがガサガサと揺れる。

「アイスニードル!フルオート!」

 私はアイススフィアで作り出した氷の塊を次々とアイスニードルに変化させ、連続的に周囲に撃ち出した。

 ズバババババ・・・!

「グエェー・・・」「グォエ・・・」

 およそ50発くらいを周囲にばらまく。敵の姿は見えないけれど、手ごたえはあった。ゴブリンの悲鳴が上がる。

 続いてレナータが魔法を使った。

「エアスラッシュ!」

 周囲の茂みに真空の刃が放射状に広がるように飛び出す。藪がスパッと切れた。視界が広がり、隠れていたゴブリンが姿を現した。残り5匹!

「うおぉーお!」

 カイトがグレートソードを振り回してゴブリンに襲い掛かった。

 ゴブリンは断末魔も上げることも出来ずに2匹が倒れた。


 うわああ・・・真っ二つにしたよ・・・うぷっ・・・


 カイトは振り向きざまにもう1匹を切り捨てる。

 レナータもスキアヴォーナを抜き、残った二匹の首を撥ねた。


 うぷっ・・・やっぱ気持ち悪い・・・。


 これ、慣れるのかね?


「大丈夫?都代ちゃん」

 師匠が心配そうな声で尋ねてきた。

「うん、なんとか大丈夫。出来るだけ早く慣れることにする・・・」


 ナタリーがゴブリンは回収しない、というので、先を急ぐ。

 けれど、また30分後には敵に遭遇した。


 ちっとも進みゃしないよ。


「トレント!」

 カイトが叫んだ。

 でかい樫の木っぽいやつの下を通り抜けようとしていた時だった。その10メートルはある樫の木っぽいやつがトレントだった。

 頭上から木の枝のような腕でカイトを捕まえようとしていた。カイトはその腕を振り払いながらグレートソードを抜き様に薙ぎ払った。

「キョェーーー」

 耳をつんざくような声・・・音?を立てながらトレントが大きく揺れた。

 ドサ、ドサ!

 音を立てて二本の枝、のような腕、が地面に落とされた。

「フレイムスロウ!」

 レナータがすかさず魔法を撃ち出す。レナータの右手から、炎が噴き出していた。

 火炎放射器みたいな魔法だ。

 メラメラとトレントの腕が燃え始めた。

「ギョウェエーー」

 トレントが叫ぶ。けれど、まだ動いている。私も攻撃をしよう。

「ファイヤーボール!バースト!」

ボボボン!と三連射でファイヤーボールを撃ち出した。

 トレントに命中。さすがにこれだけデカければ外すこともない。トレントは上半身をくねらせ「キィイイイ・・・」と甲高い声で叫び続けていた。

「ウォオオ・・・」

 叫びながらグレートソードで枝を薙ぎ払う。

 これで攻撃をしてくる腕は二本ともカイトが切り落とした。レナータが「カマイタチ!」と叫んで風の魔法を発射した。ブーメランみたいな形の風の刃がトレントの頭と思しき幹の中心に飛び込んでいく。

 ガササア!

 枝がバサバサと動いていた。

 な、それも動くの!?まるで腕のように枝が葉っぱを鳴らしながらレナータとカイトを翻弄した。

「トレントの枝は全て動きます!気を付けて!」

 師匠が今更の注意を叫んだ。

「そいつから離れて!」

 レナータが叫ぶ。カイトはパッと後ろへ飛びのく。おお、すごいジャンプ力だ。

「フレイムスロウ!」

 再び火炎放射器!ゴォオオオオっと炎が燃え盛る。

「キイイェイィ・・・」

 メラメラとトレント全体に火が燃え移っていた。

 トレントの叫び声が徐々に小さくなっていき、そして聞こえなくなった。それでも火はまだ消えない。

「フラッシュフラッド!」

 さっきの火炎放射器みたいな感じで、レナータが水の魔法を使用した。

「水鉄砲・・・」

 思わずつぶやいてしまったよ。けど水量が全然ダンチだったよ。トレントを包み込んでいた炎が消えた。

「ナタリー、素材回収」

「はーい」

 ナタリーがトレントに近寄った。黒焦げじゃん・・・?

「いい炭になりそうです・・・」


 あ、回収するんだ・・・。

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