魔法の特訓の成果が表れました。
平和万歳(笑)
その後、最初は「大魔術師!大魔術師!」と興奮気味に説得に掛かってきたヘンリーお兄様だったが、私が頑なに「普通で良い。目立ちたく無い。」と言い続けると、漸く残念そうな顔をしながらも、しぶしぶ『普通』の魔法を教えてくれると言う事に決着した。
その後、リボン作成魔法の時の私の感覚をヘンリーお兄様が分析してくれ、1つの結論を導き出してくれた。
その結論通りにやってみると今まで出来なかった事が嘘の様に、虹を造ったり滝を造ったり、氷を作る事も沸騰させる事も出来てしまったのである。
で、結局私の何がいけなかったのかと言うと、やはり自分で自分に魔力は無いと意識の根底にあるため、己の中から放出するという事に違和感が有るからなのだと改めて思い知らされた。
意識の問題だとは分かっていたけれど、何となく認めたく無かった。
だからとて、そうそう意識改革なんて中身30のオバハンに出来るわけもなく、考え方を変えた。
本当は自分に魔力があるけれども、そこを敢えて『水』から魔力を『借りている』と定義付けたのだ。
そして私には前世の知識もある。
空気中にも『水』は存在し、人間を含め全ての生き物の体の約70%は『水』であるし、植物も大半『水』なのだ。
その『水』から『魔力を借りれば』正直どんな事でも出来てしまうだろう。
しないけどな!!
平和主義!平和主義万歳!!余程ピンチにならない限り恐ろしい魔法は使いません!!
そして、それから毎日ヘンリーお兄様からの特訓を受け、1ヶ月後には魔術の先生にも漸く合格点を貰えた。
先生にはヘンリーお兄様との特訓を言ってはいなかったので、
「レティシア様がやっと私の言う事を理解して下さった!レティシア様程の才能を埋没させてしまうのでは無いかと日々頭を抱えておりましたが、これで今日から安眠できます!さすが私!レティシア様を見捨てない根性と生徒愛!!ああ、レティシア様、別にお礼なんて良いんですよ?私は私の使命を全うしたまでなのですから!」
どの口がものを言うか!見捨てとったやないかい!!思わず半眼になる。
1人悦に入っているナルシスト先生は、私やそばに付いていたリサの白い目を全く気にせず、魔術部屋でクルクル踊っていた。
ヘンリーお兄様とはその後も魔術の練習だけでなく、哲学や経済論や帝王学の初級編等、少し時間を見つけては教えてもらったり簡単な議論をしたりした。
レティシアは賢く吸収するのも早いため、どんどん知識を増やしていった。そのおかげか、兄妹仲は良好でダニエルお兄様も加わって、3人でわちゃわちゃしながら日々平穏に暮らしていたのである。
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