第43話:寄り道した結果……
風邪をひいちゃって投稿が遅れましたです><
なんとか書ききったから読んでください^^
勝負に勝ったあと、気絶したオークキングが起きるのを待ってるんだけど、その間に気になったことを聞いてみた。
まぁ、呪縛がなんたらってことなんだけど。
「それはですね。召喚された者が召喚主に逆らえないようにする首輪と鎖のことですよ」
クックさんが、私にも付いていたんですよ、って、首のところを撫でながら微笑んできた。
その微笑を見たら、なんだか温かい気持ちが溢れてきちゃった。
「私にも付いてたんだけどね~。サクヤっちが見事に壊してくれたよ」
ファミリーのスキルで首輪と鎖が壊されると仲間になるってことなのかな?
そして今気絶してるオークキングも?
持ってきていたパンを食べ終えたと同時に、オークキングが飛び起きるように目を覚ました。
状況を確認しているみたいで、周りをキョロキョロと見回した後、私と目が合って、ガバッと土下座してきた。
巨体で土下座されると、すごく迫力があったよ。
「アナタサマハ、イッタイ、ナニモノナノデスカ?」
「何者って言われても……」
名乗っていいものか悩んでると、座っていたクックさんが怪しい笑みを浮かべて立ち上がって、何かを懐から取り出して目の前に突き出した。
「控えおろ~! この水色ホットパンツが目に入らぬか! こちらにおわすは、元初の魔王、サクヤ様であらされるぞ!」
「ちょっと待って! どうしてクックさんがホットパンツ持ってるの!? そしてどうしてその決めゼリフ知ってるのかな!?」
「これは親衛隊の証! 持っていても不思議ではないでしょ?」
「不思議だらけだよ!」
親衛隊結成したときから常に持ち歩いているってこと? そして履けないから懐に?
そういえば、イザベラちゃんは親衛隊隊長だったよね?
あれからずっとホットパンツなのかな?
て、問題はそこじゃな~~~い!
あのセリフ! 目に入らぬか~って! それだと私の身分を証明するシンボルがホットパンツってことになっちゃう!
そりゃ~ね、毎日ホットパンツ履いてるけどね……。
「アノ……ハナシヲモドシテモラッテモ……イイデスカ?」
「は!? そ、そうだったね。私は元初の魔王……て、いうらしいよ?」
「ハハ~! コレヨリ、ワレハ、アナタサマノ、ハイカニ、クワワリマス」
「うん……。よろしくね」
よろしくって言っちゃったけど、3メートルの大きいオークキングさんを王都まで連れて行くことは出来ないよね?
モフモフさんは荷台を引くって役割があるからいいけど……。
そもそも荷台に乗らないよね~。
あ、そのことを考える前に名前……。
「あなたの名前は……」
「ワタシノナマエハ、グレハン、ト、モウシマス」
「あ……もう名前あるんだね……」
「クックック。あなた、いい機会ですので、ここで改名なさい!」
「そうよ! サクヤっちがショボ~ンとしちゃってるじゃない!」
「お姉様が名前を付けてくれるというのは、名誉なことなのですよ!」
『そうだ! 貴様もそれで立派な俺達の仲間になるのだ!』
別にショボ~ンはしてないけどな~。それに名前を付けてもらえるだけで名誉がつくのかな~?
「デ……デハ、ソノヨウニイタシマショウ」
みんなの剣幕? に、驚いたように見渡したあと、オークキングさんが私を見てきた。
こんな雰囲気の中で名前付けるとは思わなかったよ。
「えっとね……立派な牙が出てるから、キバキバさん」
「ハ?」
「……」
……。
「いい名前ではないですか! そう思うでしょう! クックック!」
クックさんが静寂を打ち消すように大げさに拍手しながら言う。
モフモフさんはキバキバさんの前まで歩いていって、キバキバさんの肩に手をポンと乗せて……。
(反論は許さん。俺も経験済みだ)って、耳打ちで言ってたけど、しっかり聞こえてたよ……。
「イイナマエデス! アリガタキシアワセ!」
て、キバキバさんが跪いてきたら、私とキバキバさんと、なぜか魔柱石が光輝いた。
その光のあまりの眩しさに目を閉じて、光が収まってから目を開くと、キバキバさんの後ろに30匹くらいのオーク達が同じように跪いてた。
「え? どういうことなの?」
「クックック。おそらくですが、オークキングはそもそも集団の王だったことを考えると、サクヤ様の配下に加わることで、魔柱石からの魔力でオークが呼び出され、1部隊がそのまま加わったということでしょうか?」
「赤い魔柱石から魔物が溢れてくるのは知ってたけど、私が上書きした魔柱石でもそんなことが出来るんだ……」
悪の魔王の魔力で赤く光ってる魔柱石を上書きして、悪の魔力を打ち消すだけかと思ってたけど、こんな力も秘めてたんだね。
で、みんなは私の言葉を待ってる雰囲気なんだよね……。
「えっと……サクヤと言います。これからよろしくね」
と、私の自己紹介をしたら、イザベラちゃん以外のみんなが光輝いた。
もちろん、私の背負ってるリュックの中にいるプニプニさんも。
モフモフさん、クックさん、リリー、プニプニさん、キバキバさん、そしてオークさん達から輝いた光は、光の玉となって舞い上がって、空中で1つになって私の体に入ってきた。
「お姉様! 大丈夫なのですの?」
「う、うん。大丈夫。なんだか体が暖かいような感じ」
正確には、心……かな?
みんなの優しさに包まれてる。そんな感じが心を暖めてくれてるように感じた。
で、私の体に入った光が収まると、今度はウエストポーチが光って、入れてあったギルドカードが輝きながら空中に出現した。
(レベルアップしました。新たなスキルが開放されました。固有魔法を開放しました)
ギルドカードから声が聞こえてきた!
ここまで来て、レベルアップも含めて初めての経験! 学園で厳しい? 訓練してるときも1度もそんなこと起こらなかったのに!
光が収まって私の手に落ちてきたカードを興奮気味で覗き込んだ。
みんなも集まってきて覗き込んでくる。
そこに書かれてる文字は……。
スキル、ファミリー38。エール42。
そして、新しいスキルは……。
パッシブスキル、キズナ1。
キズナって、絆のことかな? たぶんそうだよね?
あと気になったのは……。
「パッシブってなに?」
「常時発動されているってことですわ」
「クックック。私とモフモフさん、リリーのカードにもそのスキルが出ましたね」
「じゃ~、みんなと絆で繋がったってことかな?」
「そういうことじゃないの? 私はサクヤっちと出会ったときから、スキルなんかなくても繋がってるけどね~」
『俺もそれには同意するな』
そうだよね。今更って感が強いよね?
「お姉様。そのスキルは新しい固有魔法のリンクっていうのに関係してるのではないでしょうか?」
「リンクって……」
「おこちゃまで意味が分からないサクヤ様に教えてあげましょう! リンクとは連結、繋がるという意味です! クックック!」
「おこちゃまじゃないし! そしてこの意味は知ってたよ! 私は言おうとしてたんだよ!」
私が叫んだ瞬間に大爆笑が起こったよ!
ま~、恥ずかしかったけど、みんなを笑顔にできるんだったらいいけどさ~……。
「あ! そうだ! レベルアップしたんだったら、私のステータスって増えたのかな!?」
「確かに、それは重要ですわね! お姉様!」
私は期待に胸を膨らませて、ステータスが書かれている面を向けて凝視した。
力1、俊敏1、魔力1、耐性1。
レベルアップしたのにどうしてオール1のままなの~~~!!




