表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
44/186

第42話:決戦! でもちょっと可哀相?

明けましておめでとうございます。

本年もよろしくお願いします。

ということで、今年最初の投稿です。



「うわ……何これ?」


 イザベラちゃんとリリーも、目の前の光景に呆然としている。

 だってね~、森の木々が薙ぎ倒されて、真っ直ぐ道が出来てるんだもん。

 モフモフさんが光の疾風で直進したんだね……。

 おかげで迷うことはないけどね。


 その道を辿っていくと、前方でいくつも爆発が起こって、衝撃音が駆け抜けていった。

 派手に暴れてるみたいだよ。


 向かう途中で何本か木が燃えてて、イザベラちゃんが火事を阻止するために、ウォーターブリッドっていう水の弾を撃ち出す魔法で火を消しながら進んでいった。


「魔力消費が少ない魔法でも、さすがにこれだけ撃てば魔力切れになりそうですわ」


 文句を言いながらも火を消していってくれているよ。

 水属性魔法を使えるのはイザベラちゃんだけだし、頑張って~!


「クックさん先輩もモフモフさんもやりすぎだ~。火を消しても爆破系魔法で森がなくなっちゃうね」

「急ごう!」

「はい! お姉様!」


 この大惨事の元凶をどうにかしないと、本当に森がなくなっちゃう!



 

 爆心地に到着すると、木という木が派手に吹き飛ばされて、穴だらけの広場みたいになってた。

 目に付いたオークたちを片っ端から攻撃したんだろな~。

 周りを見ると、まだ地面から煙が上がっていて、爆発で出来たクレーターの中にはクックさんとモフモフさんが重なるように倒れてた。


 ……え? どうして2人が倒れてるの?


 慌てて駆け寄ろうとしたら、後ろからイザベラちゃんの声が聞こえた。


「危ない! お姉様!」

「え? て、うわ!」


 駆け出そうとしたところで急に声をかけられたから、足が縺れてこけちゃったよ。

 何が危ないんだろう? 

 転んだ体勢から顔だけ上げて見ると、2人が倒れている側に一際大きなオークがいた。

 今までのオークは2メートルくらいだったけど、このオークは3メートルくらいあって、鉄の鎧と盾を装備してる。

 そして頭には王冠。


「オークキングだね。ここの魔柱石を守るボスみたいだけど……」

「すでにボロボロですわね」

「う、うん。でもあのまま駆け寄ってたら危なかったよ。ありがとイザベラちゃん」


 クックさん達はオークキングに倒されちゃったってことなのかな?

 オークキングもボロボロだけど、それだけ強いってことかな……。


「ブヒィィン!」


 気付いたオークキングが突っ込んできた。


「リリーはサポート! イザベラちゃんは後方に下がって魔法支援お願い!」


 散開してそれぞれの配置についた。

 リリーはその場でサポート、イザベラちゃんは後方に下がって魔法攻撃。

 そして私は敵の前に立って! ……どうしたらいいんだろう?

 ほら、私ってステータス全部1だよね。思わず指示出して前に出ちゃったけど、前衛なんてとてもじゃないけど出来ないよ?


「サクヤっち! ステータスアップ!」

「ほえ?」

「ステータスが倍になったよ! 頑張って!」


 うお~~~! 体が光って力がみなぎってきた~~~! 

 ピロリロリン! ステータスが全て2になった! うん! 意味ないよね!

 イザベラちゃんにかけた方がまだマシだったね。


「ブヒ~ン!」


 オークキングが目の前で斧を振り上げる!

 スローを発動させて避け……ようとしたら、オークキングがクックさんの魔法で出来た穴に足を突っ込んじゃって転んだよ!

 大きい体が真上から覆い被さってくるように倒れてきたから、回れ右して急いで逃げた。

 巨体に押しつぶされる寸前でなんとか回避に成功して、すぐ後ろにあるオークキングの頭に振り向きざまに木剣で渾身の一撃を叩き込む!


 ポコン! て、いい音が響いたよ。


「イタイヨ~」


 て、人の言葉しゃべれるのか~!? ブヒブヒだけかと思ってたよ。


「お姉様! お下がりになって! ファイアボール!」


 起き上がろうとしたオークキングの顔面にファイアボールが直撃して、顔が火に包まれた。


「アチ! アチチ~ヨ!」


 顔に手を擦り付けてすぐに火は消えた。

 けどね、手に持ってた斧がないんだよね。で、どこにあるかって?

 転んだ拍子に手を離れた斧は真上に飛んでいって、今すごい回転しながら落ちてきてる。

 オークキングの頭に狙いを定めたように。


「あ、避けないと危ないよ?」

「ハ? ナニイッテ――ブヒ!」


 ゴ~~~ン! て、音がして、王冠を砕いて頭に直撃! 幸い? だったのは、刃のほうじゃなくて、鉄の斧と木の柄を固定してる、多分だけど一番固いところが当ったよ。

 オークキングは光になって消え……なくて、ただ気絶しただけだった。

 これで倒せないのって、すごい生命力だよ。

 えっと……倒せる気がしないし、どうしよう?


「お姉様! あそこに魔柱石がありますわ。魔物の出現を防ぐためにも、まずはあちらを優先してはいかがですか?」

「そうだね!」


 こうしてる間にもオークが湧いてくるかもだしね。

 魔柱石に駆け寄って手を着けると、赤色だったのが金色に光りだした。

 これで安心かな。

 あ! そうだ! クックさんとモフモフさん!

 

 慌てて駆け寄ると、こんな答えが返ってきたよ。


「暴れ……すぎて……余計に腹が減って……倒れてしまいましたよ。クック……ック」

『腹……減った……』


 なんだかな~~~!

 持ってきてた干し肉なんかを食べさせてあげるとすぐに回復したよ。

 で、残る問題は、まだ気絶してるオークキングだけど、どうしたらいいんだろう?

 あの流れるような不運さでちょっとだけ可哀相だなって思っちゃったら、私の体とオークキングの体が光りだしちゃったんだよね。

 うん。ファミリーが発動してるね。

 クックさんとリリーが「呪縛が砕けた」とか、意味不明なこと言ってるし。

 人の言葉が話せるようだし、オークキングが目覚めてからゆっくり話を聞いてみようかな……。


 とりあえずは、村を救うことが出来たし、魔柱石もなんとかなったし、一件落着かな。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ