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外にお出かけのはずなのですが…?

更新が遅れて申し訳ありません。

テストが始まり、なんかスマホを買い換えてなかなか打ち慣れないやあははあどうしようって感じでした。

「あれ?剣は?ってかこの鉄の板何?盾?盾、ああ、盾か」

「適応力高すぎないか!?」

「低いよりましじゃね?」

「いきなり正論ぶちこみやがった!!」


 普通もう少し驚くだろう……。

 お前はしかもこういう不思議なの始めてみたんだから。今までにここで生きてきた俺でも驚いているのだ。何故ちょっとしかいなかったコウが適応しているのか。


『スン、スンスン。お前、変な奴に会ったか?』


 と、いきなりハクが話しかけてきた。

 てかお前実体が無いの癖に臭い嗅げるのかよ。


『変な奴?普通に図書館行って司書さんと話して本読んで帰ってきただけだが』

『む、確かにこれは人ではない感じですね』

『感じって何だ感じって。俺の回りにそんなに普通じゃない人間がいてたまるか』

『まあ、変なことしないなら別にいいんだが……』

『これは……だとすると……?』


 思考の垂れ流しって何のためだ……。


『やだなぁ伏線張ってるんで……』

『メタい事言うのやめようか』


 全くもってなんの事やら。

 ↓↓↓↓↓


「なー、町の外ってどうなってるんだ?」


 コウが質問してきた。


「普通に草原とか、森とか、自然のままだな」

「魔物っているんだろ?」

「ああ」


 そりゃあ勿論いる。魔力で変質した魔獣と呼ばれる動物たちが。俺達一般人は出会った瞬間に死んでしまう。


「何で町入ってこないの?……入ってほしくはないけどさ」

「そりゃそうだろうな。お前非力だし。ええっと何故町に魔物が入らないか?確か賢者様がすべての町に魔物避けの魔法をかけたからだったかな」

「賢者とはなんぞや」

「魔法の天才だ。解りやすい功績を言うと魔王封印とかだな」

『……忌々しい過去ですね』


 いきなりジントが入ってきた。忌々しいとは、過去にローウェン様と何かあったのだろうか?


『どうした?』

『あ、おきにせずに。ただの伏線張り……』

『だからメタい事やめろと』

「……い、おーい。生きてるかー」

「あ、ごめんな。なんの話だったっけ」


 ジント達と話していると現実での話が聞こえなくなるのは、どうにかならないだろうか。


「俺に魔物を見せるって。あと魔法についてくわしく話をどうぞ」


 絶対違うと思うんだけど。まあ、仕方ない。話を続けよう。


「魔物は……まあ後で。魔法については……あっこれこれ」


 賢者様、もといローウェン様の魔法基礎学本。

 これだけで基礎的な魔法の理論と魔法の使い方までマスターできる、魔法使いの学問書だ。


「体の力を抜いて……たんでんに力を込めて……え?なに?矛盾してる?変なこと考えなくていいから」

「俺はなんもいってないからな。お前勝手にネタしてるんだからな」


 ……乗ってくれないって悲しい。久し振りにもぼけたのに何で乗ってくれなかったのか。


「いいんだよ。腹式呼吸して……そのまま、思い付く魔法をイメージする」

「イメージ、イメージ……」


 彼女はかっと目を見開き、こう言った。


「回復!」


 すると、本人は驚いたように


「あっ筋肉痛なおった!」

「え、もう魔法使えるようになったのか?しかも回復とか…当たりだな」

「当たり外れあるのか?」


 コウは不思議そうに首をこてんと横に曲げた。


「あるぞ。簡単に言うとなこの世界には三種類の人間がいる」

「ほう、ずばり?」

「魔法をそもそも使えない者、魔法を使えてもその利便性がない者、魔法が使えてそれが便利か又は強い者」

「なるほどー。俺が三つ目と、ちなみにお前は?」

「いくら練習してもできる気配がない。多分一つ目だろうな」


 どうしてくれよう。俺の体も脳も、才能といった物が無いらしい。どうしてくれよう。こんな体に産みやがって母親め。


「ふーんそうか…あ、そうだ。町の外行くんだ。魔物見に行くぞ!」

「行かない」

「行くぞ!」

「行かないったら行かない」

「行く!」


 これは……なに言っても無駄そうだなぁ……。


「仕方無い…ちょっと見れたらすぐ帰るぞ。危ないから」

「いいよいいよ!よっしゃ!異世界っぽい!」


 憂鬱だな……。モンスターに会わないことを願うのみだ。


 ↓↓↓↓↓


「モンスターどこ?」

「見かけてすぐいたら人類網滅亡してるわ。探すぞーそしてみたら速攻で逃げるぞ。これはマジで」

「あいあいそんぐらいわかるよ。あれ……あの影は?」

「魔物見たか?見たか?んじゃ帰るぞ。ほら早く」

 魔物じゃない、あれは人影……かな?しかも結構人数いるぞ??」


 町の外で複数の人間?

 それって……


「賊じゃねえか……すぐ戻るぞ」

「あ、ああ。わかった」


 しかし、こっちが逃げるのを察しているかのように向こうから声が聞こえた。


「ん?この匂いはあのときの……白髪から赤髪になった奴!」


 どうも俺の周りに居る人間には異常な嗅覚を持っている奴が多いようだ。


「親分!あっち側にいい幼子がおりますぜ!多少腕っ節が強いですがこの人数ならリンチっすよリンチ!」

「なぁ~にぃ~!」

「やっちまったなあ?」

「ネタがわかりにくいんだよバカ」


 この盗賊団にもツッコミがいたことに少し驚きつつ、俺とコウは少し遠くで棒のように立っている。


「幼子だと!行くしかねぇなぁ!」

「親分も変態だったのかよ……」

「この盗賊団おしまいだな」


 盗賊団な時点で人生おしまいなのは置いておいて、この盗賊団変態が多いことはよーく判った。


『おいブリキ。フード被させろ』

『だよなぁ』


 そんな変態共をハクが許すわけが無いことも、判りきっていたことだ。


「こっちです!こっち側に良い幼子が!」

「そうだなぁ!俺も少し匂いが分かるぞぉ!」

「親分変態過ギィ!」

「お前も大概だけどな」


「何であいつら汚いネタ知ってんだろうな。まあ良い、こいつをヤるってんなら」


 真紅の髪をたなびかせ、黒いパーカーをふわりと揺らし、


「あいつらを殺ってやるよ」


 何とも恐ろしい宣誓をしたのだった。

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