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(67)告白は計画的に:2【レポート用紙】

ラブ・ステは一話読み切りとしていますが、村石さんと弓削君でネタが浮かんでしまったため、前回の続きで書かせていただきます。

66話を読まないと設定が分かりにくいと思われますが、ご了承くださいませ。

続き物なので前話と同じタイトルにしていますが、今回、告白シーンはありません。暴露シーンはありますが(苦笑) 



「村石、好きだ!俺と付き合ってくれ!」

「ええっ!?」


 絶叫まじりの告白と驚愕した声が研究室に響くのと同時に、入り口の扉が静かに開いた。

「弓削君、ずっと片想いしている村石さんと二人きりだからって、研究室でそういうことをしてはいけませんねぇ」

 安藤教授が笑顔で告げてきたセリフに、私と弓削君がピシリと固まる。

「か、片想い!?」

「教授、どうしてそれを!?」

 二人とも入り口に視線を向けたままで固まっていると、教授は後ろ手で扉を閉めた。

「弓削君、まずは村石さんから離れなさい。まもなく、他の生徒たちが戻ってきますよ。見せつけて牽制したい気持ちは、分からなくもないですがねぇ」

 のんびりとした口調ながらも教授に窘められ、弓削君は渋々腕を解いた。

 それでも私にピタリと寄り添い、座ったままの私の左手をさりげなく掬い取って自分の右手としっかりと繋いでくる。

 私は恥ずかしくて手を解こうとするものの、大きな手はいっこうに離れてくれない。

 教授はそんな私たちを苦笑しながら眺め、いつものように落ち着いた様子で話し出す。

「いつも一歩引いている弓削君が、村石さんが関わるとやたらとムキになっていますからねぇ。特別、観察眼が鋭くなくても、自然に気付きますよ。この課題に取り組むパートナーを決める時、村石さんと組みたい人はたくさんいたんです。なのに弓削君は言葉巧みに、と言いますか、かなり強引に彼らを丸め込んで、無事に村石さんとパートナーを組んだという訳ですよ」

 種明かしをされた弓削君は、顔を真っ赤にして俯いた。

 そんなに恥ずかしそうにしていながらも、繋いだ手を放さないとはどういうことだろうか。

 試しに、ブラブラ手を揺すってみた。

 すると、さらに手を握り込まれる。


――べ、別に、催促した訳じゃないんだけど!


 私も恥ずかしくなって、同じように俯いた。今なら、頭のてっぺんから湯気が噴き出している気がする。

 安藤教授はゆっくりと近付いてきて、弓削君の左肩をポンと叩いた。

「仲がいいことは大変結構ですが、時と場所を選びなさい。弓削君、分かりましたか?」

「……はい」

 もう一度肩を叩かれた彼は、さっきよりも渋々といった感じで手を放す。

 私は取り戻した左手を、自分の右手でソッと包み込んだ。

 弓削君の大きな手に包まれていたからか、やたらと左手が熱い気がする。それ以上に、顔のほうが熱いのは確実だが。 


 しかし、この後に続く安藤教授の発言で、さらに熱が上がることになる。


「ところで、このレポート用紙に書かれた『眉間をマッサージしている村石が可愛い』、『一生懸命にキーボードを叩く村石が可愛い』、『照れた村石が可愛い』というメモは、今回の課題とは関係ないように思いますが?」

 弓削君のレポート用紙を手にした安藤教授は、ことさらいい表情でにっこりと笑う。

 その瞬間、私の頭からは湯気どころか炎が噴き出したのだった。





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