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54、ごめんなさい(終)
「あんじぇら、俺、あんじぇらのこと、好きだ」
「私、ちゃんとしてない人、嫌いだな」
「え」
予想外の言葉に、秋川あきひとは戸惑った。
あんじぇらは続ける。
「だから、お父さんのこと嫌いだし、お母さんのことも嫌い。でも、親だから、そこまで嫌いにはなれないけど、秋川くんは別に親とかじゃないし、素直に思ったことを言えば、ちゃんとしてなくて大嫌い」
「え……え……」
秋川は、わけがわからなかった。しかし、半恐慌状態の中で、柊あんじぇらが何を言っているのかは理解できてしまった。
「ていうか私、一度でも、秋川くんのこと好きだなんて言った?」
「あ、え……?」
「勘違いさせちゃってたならごめんなさい。私が好きなのは、春木くんなの。秋川くんに近づいたのは、春木くんに近づきたかっただけなの」
「は……?」
涙が、こぼれた。
膝を、ついた。
「え、え、何だ、これは……」
「あなたのせいで、私の人生、メチャクチャになったんだから、このくらい言ってもいいよね」
「あ、あん……じぇら……?」
「ごめんなさい。さようなら、最低の遅刻くん」
「………………ええっ? あれ……あれ……?」
ドアの音がした。出て行った。背中は見えなくなった。
何度、目をこすっても、彼女の姿を見ることはできなかった。
【根絶計画シリーズ 完】




