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6、コンゼツ根絶計画  作者: 黒十二色
第二章 自殺者根絶計画
32/54

32、根絶計画って何なんですか

 時田まことと、まいぬーは、夜の上空をふわふわ浮きながら話す。目下には、夜景が広がっている。

「まいぬーさん、いつの間に」

「いやさ、あの白い服の女がさ、自殺者根絶計画の対象者だったんだよ」

「おお、ということは、じゃあ……」

「ああ、そうさ、成功」

「わー。よかったです」

「まあ、まこっちゃんのおかげも少しだけあるけどね、だけど、まだちゃんと謝ってもらってないから、お礼は言わない」

 謝るべきこととは、以前、時田まことが「江夏なつみを消したくないのです」的なことを言って、駄々をこねたことである。

「その節は、ご迷惑をおかけしましたけど、私は間違ってないと思うです」

「人間としてはね、そりゃそうかもね。でも、霊界の掟としては破ったよね」

「でも、それは、あいにゃんが罰を与えたことで清算されたはずです。まいぬーさんに謝る理由なんて、無いです」

「やれやれ、まこっちゃん。少し落ち着きなよ。何が気に入らないの」

「まいぬーさんは、思いませんですか?」

「何を」

「おかしいって」

「何が」

「根絶計画が」

「そうかぁ? 人を助けることの、何がおかしいんだ?」

「それはそうですけど、でも、根絶計画なんて、全部名ばかりじゃないですか。いじめも仇討ちも、嘘も何もかも、根絶できるものなんて無いじゃないですか。別に根絶しなくてはならないとも、霊界の誰も思ってないんじゃないですか。ただ世の人をかき回しているだけじゃないですか! 何なんですか、根絶計画って! 一体、何なんですか! 霊界警察なんてものが存在する意味が、私にはわからないです!」

 しかし、まいぬーはまともに取り合わない。さあね、と言ってタワーマンションを降りた白い服のいじめられ女のもとへと降りていく。

 時田まことは、深く溜息を吐き、暗い夜空を見上げた。



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