チュートリアル
「ここが初期スポーンか」
あたりを見回すと自分と同じようにその場に立ち尽くしてキョロキョロしている人が何人もいる。
一部はついてすぐに何処かに走っていった人がいたが、きっとあの人達はキャラクリをやり直してきたのだろう。
このゲームは救済措置として、3回までなら無料でキャラの作り直しができる、機能の夕方6時にサービスが開始され、現実世界で12時間以上が経過している。
つまり、思考加速により1時間が3時間に引き伸ばされるこの世界では、
もう36時間経っており、作り直す人達がちらほら現れている。
女神様に話を聞いていて思ったのだが、このゲームにおいてのステータスはいかに強力な称号を多く集められるかというところにあると思う。
例えば筋力強化というスキルを取るとスキルレベル×2の筋力値が上がるが、《ナイスバルク》という称号を手に入ると素手で敵を倒した数×0.3だけ筋力値が上がるという効果を得られる。
スキルは上昇上限があるが、称号にはないし、称号がいかに重要化はある程度ゲームをやってきた人ならばすぐに分かる。
そんな重要な要素である称号はギルドに登録することで得られる初心者が最初に得られ、それ以外での入手はほとんど見つかっていない。
他の人との差をつけるためにみんな情報を出さないし、ガセネタが出回っているらしいため、手に入れたらラッキー程度なもの、
な、はずだが、何故か僕のステータス画面には「神に語りかける者」と書かれている。
「うーん、なんで手に入れたかはおいておいて、とりあえず効果を見てみよう」
効果:神への祈りが届きやすくなる。
神との加護イベントの発生率が上昇。
一部神との対話イベントが解禁される。
神との対話イベントの解禁、つまりそれは神由来の強力な称号を手に入れるチャンスということなのだが、
「つまり、協会で祈ってたらまた女神様に会えるってことかな?」
祈りが届きやすいというところが気になり、気にもならない。
「毎日お祈りしたらきっと届くよね!」
女神に毎日騒音レベルの祈りが捧げられることが確定したところで、
チュートリアルを終わらせるべく、冒険者ギルドへ向かう。
「ようこそ冒険者ギルドへ!本日はどのようなご要件でしょうか?」
「こんにちは、冒険者登録をしに来ました。」
「はい、それではこちらの用紙に必要事項を記入していただき、右から2番目の窓口までお届けください。」
「わかりました。」
スタスタ...
「ねえねえ、今の子多分拳士だよね?大丈夫かな?」
「どうして?」
「知らないの?拳士は武器による補正がないし、一部モンスターは殴ると自分にもダメージはいるから相当上級者向けだよ」
「まあ、無理そうだったらキャラクリし直すでしょ。」
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窓口に用紙を提出してギルドの訓練場で戦闘研修の案内をされた
「よう!お前さんが冒険者登録をしに来たボウズか?」
「はい!よろしくお願いします」
この研修の結果次第では討伐依頼を受注できるようになるランク、下から3番目のEランクから始められるらしい
「まずは走り込みからだ!5kmを20分以内に走りきれ!」
「次は腹筋だ!20回10セットだ!」
「次は腕立て伏せ、、、」
「その次はスクワット、、、」
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a few hours later…
「ハア、ハア、、、次は何でしょうか、、、?」
「・・・ふーむ、ここまで耐えたのはお前が初めてだ。どこまでやれるか見たい気もするがもう限界だろう?」
無限に続くかに思えた筋トレもようやく終わりを迎えるように見えた、しかし
「、、、次は何でしょうか?」
「!!まだいけるのか!良し!その心意気、気に入った。だが、これは身体能力が基準に合格しているかを見るのはもちろん、根性を推し量るためのもの。流石にもう大丈夫だ。」
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【称号獲得】
《ファイト!一発!》を獲得しました。
スキル「根性」を獲得
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「ッ!!次は何ですか?!」
「おいおい!やる気があるのは良いがもういいって。自分の限界を見極められないやつはすぐ死ぬぞ。」
流石に1回じゃだめか
「次はなんですか?!」
「だ〜か〜ら〜!もう終わりだって言ってるだろ!」
「まだいけます!」
「やりたきゃ後で好きなだけやれ。速く登録手続きを終わらせるぞ!」
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【称号獲得】
《24時間戦えますか?》を獲得しました。
スキル「リゲイン」を獲得
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「よしッ!」
「そんなに喜ぶことか?」
「気にしないでください、じゃあさっさと登録を済ませましょう。」
何も得られなくてもあと10回ぐらいは粘ろうかと思ったけど、称号がもう1つ手に入るなんて!
思いつきだったけどやってみて正解だったな
ゲーム内時間である程度時間が経っているのに称号獲得報告があまりにも少ないから通常プレイでは手に入らないんじゃないかと思ったがおそらくあっているだろう
待合室で教官が戻ってくるまで称号獲得の法則を考えながら待つ
「やあ、待たせてすまない。E級以上から登録する場合ギルドマスターと面談しなければならないのだが、今、生産ギルドのギルドマスターたちと会議があってな、もうしばらく待ってくれ。」
「いや、その必要はない。たった今会議が終わったところだ。そちらがE級からの登録を希望する子かね?」
「はじめまして。ユーキと申します。」
「これは丁寧にどうも、私はこの冒険者ギルドのマスター、クラウスだ。」
「クラウスさんは元A級冒険者だったんだぞ!」
A級ってことは上から2番目、ランクは大体1つ下の級の冒険者1パーティー分の戦力らしいから平均ランクがEの今のプレイヤーたち256人分はあるってこと?!
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