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とある事件
熊本県怪奇白骨遺体事件
一九四八年十月十三日。熊本県XX市のXX山にて白骨化した遺体が見つかった。その白骨は異形で、人間の体に背中から四本の脊椎のような骨が伸びていた。その内の一本が心臓部に突き刺さった状態で発見された。
周囲には手帳と手紙が置いてあり、その内容から遺体が"山本勝"兼"菅拓磨"のものであると推定された。死因は心停止と判断され、所持品は手帳及び手紙に記されていた唯一の存命者である、佐藤奏に譲渡された。
以下は手紙に記されていた内容である。
山本勝君へ。と言いたいところだけど、君賢いからきっと偽名使ってるでしょ。私の予想が正しかったらこの手紙は君に届いてるはず。
本当にごめんなさい。これを読んでるなら私は君を置いて死んだでしょう。社会復帰をさせるだなんて言って無責任に君を人間社会に追い出したりしてごめんなさい。人を助けるために力を使いなさいと言いながら君を助けることなく死んでごめんなさい。口だけの発言をしてごめんなさい。きっと君は私を憎んでいるでしょう。好きに憎んでください、好きに恨んでください。それが相応しいほど私は君に酷いことをしてしまった。
こんな私を許して欲しいだなんて思っていません。ただ我儘にもあなたに一つだけお願いをしてもいいですか。
どうか幸せに生きてください。大切な人のために。




