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 起きたらいつもと違う景色だ。


 この部屋は一昨日読んだ漫画の中の令嬢の部屋だ。そして近くにある鏡で自分を見てみると見てみると主人公のマリーの姿が映っていた。これが俗に言う「異世界転生」か。


 私は現実世界にいた頃は仕事終わりのほんの少しの時間に読む小説や漫画だけが楽しみだった。なので私は異世界転生での新しい暮らしに強い好奇心を感じたが、マリーというキャラクターについて思い返してみた。マリーはとても荒々しく、そのせいで周りの人間から反感を買い最後は家族から絶縁をされてしまったなかなか破天荒なキャラクターだ。


 しかしせっかく仕事にも行かないいなくてもよくなったのに漫画の中のマリーのような扱いを受けるのはごめんだ。


 すると部屋に配膳カートみたいなものを押してきた何かにおびえている若いメイド服の子が入ってきた。


 するとマリーの中の記憶が私の中で回想してきた。


 マリーがこのメイドに対して罵声を浴びせていたこや料理を持ってくる時間が数秒でも遅れると暴れだし誰にも手が付けられなかったこと時の様子が頭の中に流れてきた。


 そこで私はまずこの配膳のメイドから私への悪いイメージを変えなくてはいけないと思った。


 「あの、すいません。」

 「はい…なんでしょうか。」


 私への警戒心をものすごく感じるがこの警戒心を解かないと今後の楽しい異世界生活は送れない自分で自分に気合を入れ、


 「いつもご飯をはこんでくれてありがとうございます!」


 コミ病陰キャな私には何か面白いことが言えるわけでもなくこの無難な言葉しか思い浮かばなかったが今の私にできる渾身の一撃だ。


 「あの…私は今日からなので違う人と勘違いされているのではないでしょうか…」


 毎日ご飯を持ってくるのをメイドだということに賭けて質問したが違ったらしい。私の顔はまっかっかだ。


 「…ふっ…」


 メイドの子から笑い声が聞こえた。私がメイドに目を向けると私を見て恐れている様子だった。たぶんやらかしてしまったという感情でそうなっているのだろう。


 「私ったら、変なこと言っちゃってごめんなさいね。」

 するとメイドはきょとんとした顔をしたが、すぐに料理を机に並べて部屋を出て行った。おそらく今までのマリーは少しでも腹が立つと横暴な行動をしていたんだと思う。


 まあ今の出来事で少しでも私についてイメージを変えてもらったならよかった。


 朝ごはんを食べ終わってベットで寝ていたらドアに誰かがノックしてきた。5秒ぐらいの沈黙の後、漫画や小説では入りなさいと言っていたのを思い出し、


 「はいりなさい。」


 すると白髪の厳格そうなおじさんが入ってきた。このキャラクターは小説でもちょこちょこ出てきていてビュッシュといい、マリーの執事でいつもマリー安易に扱われている。


 ビュッシュは小説の中ではマリーとの関りが結構多いので、なるべく早く私へのイメージをよくしたいと思った。


 「マリー様、勉強のお時間なのですが…講師がお待ちしております…。」


 おそらく今の時間は勉強している時間なのだろう。そしてビュッシュも先ほどのメイドのように私に怯えているのを感じる。小説をすべて覚えているわけではないが登場人物はだいたいマリーに対してはメイドやビュッシュのようにマリーに対して大なり小なり警戒心を持っている。


 登場人物全員と良好な関係を築くのはなかなか骨の折れる作業だとは思うが異世界生活ライフを満喫するためにも尽力していきたい。そのためにもまずはビュッシュからだ。


 「ごめんなさい、今すぐ行きます。」


 するとビュッシュは驚いた表情をして勉強の部屋まで連れて行った。マリーは確かいつも外出してばっかで勉強などは一切していなかったのでそれに対してビュッシュは驚いたのだと思う。


 部屋につくともっさもさのアフロのような髪形をしたお兄さんがピアノを弾いており、隣の机には女の子二人が座っていた。確かピアノを弾いているお兄さんはユミンで机に座っている二人は姉のキュムとレオンだ。


 私を含めた3姉妹は姉二人とも私と同じようなわがままな性格であり、全員シナルドという隣国の王子と結婚するために蹴落とす日々を送っていた。


 しかし私は小説の中のシナルドにそれほど魅力を感じておらず、シナルドに自分から寄り付いていかなければこの3人とも仲良くできるのではないかと思った。


 とりあえずまずはこのピアノの授業を乗り越えなければならない


「ではまず先週の曲を演奏してみてください。」


 するとまずキュムがピアノに座り演奏を始めた。ものすごくうまかった。私はピアノについてはよくわからないのでがちょっと感動してしまった。うますぎて。

 

 次のレオンもキュム同様とてもうまかった。


「お次はマリー様の順番でございますが引かれるますかね…。」


 アフロの人が私に聞いてきた。すると


「マリー早くしなさいよ。」


 とキュムがピアノを催促してきた。おそらく私がピアノを全く弾けないので恥をかかせたいのだろう。


「すいません、ちょっと音符が読めなくて…」。


 するとレオンが


「ああそうだった、あんたまともな教養もないもんね」

 

 キュムとレオンがにやにやしながらことらを見てくる。


 前言撤回、私は絶対シナルドを奪ってキュムとレオンに目にもの見せてやる。


 


 


 


 

 

 


 

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