表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

12/34

12 ずれてく想い

ちょっと間あってすみません(>_<)

今ストックない状態なので、しばらくスローペースになるかもしれません。

気長にお待ちくださいませ。

「素直に気持ちをお伝えしたらどうですか?」

「今更?……どの顔でそんなこと言えるのよ」

「今だからこそですわ。きっとシルヴェスト様もそれを望んでいらっしゃると思いますよ」


仕事をしながら、ユリに諭される毎日。

好きだと言ってくれるシルの気持ちを疑いたくはない。

でも、だったら好きだと言って貰えなかったあの8年間はなんだったの?

私には言ってくれなかったのに、ヘスティア様には優しそうな笑顔で『好きですよ』って言ってたじゃない。

だから、私は諦めようと思ったのに。


「アンジェリア様はシルヴェスト様がお好きで、シルヴェスト様もお好きでいらっしゃいます。言葉でも行動でも愛を示して迎えに来てくださっている今、これ以上の条件などないと思いますけれど?」

「わかってる……わかってるわよ!好条件だからこそ、素直になれないのよ。だって……私よ?」

「はぁ。アンジェリア様のこの自己肯定感の低さはどこから来るのでしょうか?」

「うぅ」


私だって、自信を持ちたいわよ!

でも、そんな自信なんて私には持てない。シルに好きになって欲しくて努力をしてきたし、嫌われてはいなかったと自負してる。でも、それと恋情の【好き】は別物だと思ってた。

実際、あの頃に愛情表現らしい愛情表現をされた記憶はない。

あえていうなら、【家族】だったとは思う。妻、というより、もう身内の家族のような存在。だからこそ、素の顔を晒してくれたし、私といる時は私が好きな嘘のない笑顔を見せてくれた。……たまにだけど。私が愛想笑いよりもそのたまに見せる笑顔の方が好きだったから当時は満足していたけど、恋人と思ってくれていたのなら、もっと違う形で甘やかしてくれたんじゃないのかな……。


──そう、まるで──


「今のシルヴェスト様は確かに別人のようですが、アンジェリア様のことを愛しい恋人のように見つめて愛を囁いておりますよね?信じてその想いに乗っかって甘えても宜しいのではありませんか?」

「うぅうう~!」


わかってるわよ!

今のシルは、私がイメージする最良の恋人像だと思う。

優しくて、笑ってくれて、好きだと言葉にしてくれて贈り物までくれる。

三年間会いに来られなかった理由も仕事とか領地でのトラブルとかだったとは言うし。


──でも、やっぱり引っ掛かるのはヘスティア様のこと。

私が婚約者のままなのは、もしかしてシルが振られた……とか?

ううん、振られたかはわからないけど、何らかの事情があって一緒になれなかったんじゃない?だから長年婚約者だった、多少なりとも情もある私に求婚という形で迎えにきたとか。


なんか、それが一番しっくり来るかも。

だってやっぱり私にわざわざ自国から国を越えてまで迎えに来る価値なんて見つけられないんだもの。


よし。きっとそうよ。

やっぱりまずは仕事でサポートよね。

今も商会の仕事は間接的に続けてきたけど、やっぱり人を介すると手が行き届かないところもあるし、やりたいことを思う存分に発揮は出来ない。

商会の仕事を通して、財政面や雇用などで領民を助けていこう。

それで、領主夫人として、商会の共同経営者として一緒に領地を守っていくの。あ、なんか良い感じじゃない?


そうと決めたら、まずはヴェスターにも説明ね。

お引っ越しとか、家族の話とか、まだ幼いけど少しずつ理解する年になってきてるし。


──ちょっと待って。

私、どこまでシルに説明すれば良いかしら?



主人公アンジェリアは恋愛面に関して、めっちゃ鈍いです。そして思い込んだら一直線な面もあり。


そんな主人公のあらぬ方向への暴走が今後どうなるのか。

良かったら想像してみてくださいませ。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ