57 授業
「一気に招集したからね」
「そっか……」
(七歳と十歳では、体の大きさもずいぶん違うけど、同じ授業についていけるのかな?)
「まあ、私たちが気にしても仕方ないよね。それより、学校の中を案内してあげようか?」
「いいの!?」
「うん。私もまだ全部は見ていないけどね」
リーナについて行き、最初に案内されたのは、教室だった。
「ここで勉強するんだよ」
中には机と椅子が並び、前方には大きな黒板があった。
「魔法以外の勉強もするの?」
「うん。文字の読み書きや計算も習うんだって」
「へーーそうなんだ」
(簡単な足し算。引き算くらいかな?)
前世の記憶がある私にとって、計算そのものは難しくない。けれど、この世界ならではの計算の仕方などが、あるはずだ。
「アイ、何か考え事?」
「ううん! それより、ほかにはどんな授業があるの?」
「私も詳しくは知らないんだよね。魔法の実技とか、歴史の勉強もあるらしいよ」
「歴史かぁ……」
この国がどんな歴史を歩んできたのか、少し気になる。魔法のこともそうだけれど、知らないことを学べるのは楽しみだ。
そんな話をしていると、廊下から足音が聞こえてきた。
「アイ! こんなところにいたんだ!」
振り返ると、カインがこちらに駆け寄ってきた。
「カイン! どうしたの?」
「部屋で誰かと話してなかった?」
「うん。そうだけど、アイと学校を探索するから別れてきた! 部屋にいなかったから、探してたんだよ。それと……そちらの子は?」
「私はリーナ。今日、アイと友達になったんだ。よろしくね!」
「私はカイン! よろしく!」
「それで、二人は何をしてたの?」
「学校の中を見て回ってたんだよ。今は授業について話してたの」
「授業かぁ……。私、ちゃんとついていけるかな?」
「大丈夫だよ! みんな初めてなんだから!」
リーナがそう言って励ます。
「そうだよ。わからないことがあったら、一緒に考えればいいんだし!」
「……うん! そうだね!」
それから私たちは、どんな魔法を習いたいか、どんな先生がいるのかなど、いろいろな話をした。
気づけば、窓の外はすっかり暗くなっていた。
「あっ、もう夕食の時間だ!」
リーナが廊下の時計を見て声を上げた。
「食堂はこっちだよ。二人も一緒に行こう!」
「うん!」
私たちはリーナについていき、食堂へ向かった。食堂には長い机が並び、すでに生徒が集まっていた。
机の上にはパンとスープ、それに肉料理が用意されている。
「わあ、おいしそう!」
「ここの食事、結構おいしいんだって」
リーナの言葉を聞いて、ますます期待が膨らんだ。私たちは三人で席に座り、さっそく食事を始めた。
「アイたちは、どこの村から来たの?」
「王都からずっと離れた村だよ!」
「へえ! じゃあ、王都に来るのも大変だったんじゃない?」
「うん。馬車で十七日もかかったんだよ!」
「十七日!?」
リーナが驚いた声を上げた。
「そんなにかかるんだ……。私だったら途中で力尽きちゃいそう」
「私も最初は大変だったよ。でも、カインと一緒だったから!」
「えへへ、私もアイがいてくれてよかった!」
二人で笑い合っていると、リーナも楽しそうに笑った。食事を終えた私たちは、それぞれの部屋へ戻ることにした。
「それじゃあ、また明日ね!」
「うん! また明日!」
リーナと別れ、私はカインと一緒に寮の廊下を歩いた。
「明日から、いよいよ授業だね」
「うん。どんなことをするのかな?」
「魔法の授業があるといいな!」
「私も!」
そんな話をしながら、それぞれの部屋へ戻った。
──翌朝
身支度を整えて部屋を出ると、ちょうどカインもドアを開けたところだった。
「アイ、おはよう! いよいよ今日から授業だね」
「おはよう、カイン! 楽しみだね」
二人で食堂へ向かうと、12人の生徒と上級生だと思われる生徒3人で集まり、新入生と上級生が別れて、集まっていた。
テーブルには焼き立てのパンと温かいスープ、卵料理が並んでいる。案内してくれたリーナの姿を探すと、手を振って席を教えてくれた。
「おはよう、二人とも! こっちこっち!」
「リーナ、おはよう!」
一緒に朝食を済ませた私たちは、昨日教えてもらった教室へと向かった。
教室に入ると、すでに席についている生徒たちが静かに待っていた。指定された席に座り、しばらくすると、黒いローブを羽織った背の高い男性の先生が入ってきた。
「皆さん、おはようございます。今日からこのクラスの担任を務める、アルヴィスです。基本的な計算、そしてこの世界の歴史について学んでいきます」
アルヴィス先生はそう言うと、黒板に数字を書き始めた。
(前世の記憶があるおかげで、計算はできるけれど、この世界独特の単位や記号の書き方は新鮮だな〜)
となりのカインを見ると、真剣な表情で黒板を見つめていた。
そう見つめるだけで、誰も板書をしないのだ。正確には、板書しようにも、するの物がないのだ。
午前中の授業が終わると、次はいよいよ待ちに待った時間だった。
「午後は、中庭で『魔法の実技』を行います」
アルヴィス先生の言葉に、隣に座っていたカインと顔を見合わせた。
「ついに魔法だね、アイ!」
「うん! どんなことをするんだろう!」
アルファポリスに同時掲載しているのですが、お気に入り数(ブックマーク数)が全然違うんですよね笑
アルファポリスでは194で、なろうでは15なんですよね。この違いは一体なんなのか?!笑
多分ですけど、アルファポリスでは少しだけランキングに乗れたので、それだと思います笑
それと総合ポイントが50ポイントまできて本当に嬉しいです。最初は2ポイントとかで、そこから48ポイントも増えていて、感激です。ここまで読んでくれた人には感謝です。
次は目指せ総合ポイント60ですね!




