さくさくふみふみ
お読みいただきありがとうございます
翡翠達も成長しています。
あれから僕は相談をしたことがある人達からは、先生と呼ばれ。
よく内情を分かって無い人達からは、教祖って陰で言われてる。
おいぃぃ、おかしいでしょ!良いもんこうなったら妹可愛い教を布教してやるんだ。
何て燃え上がったら奈央に正気に戻された、物理で…
今日は土曜日なので、妹達とイチャイチャ中
「お姉ちゃんのクッキーさんは、やっぱりサクサクで美味しいね」
「うん、私も姉さんのクッキー好き」
あ、あれ?なんか違和感を感じるぞ。
「ねぇさまのクッキーはおみせのよりもおいしいですわぁ」
「さくさくであますぎないでおいしいね」
うん、こっちは違和感ない。
「お姉ちゃんお姉ちゃん、今度はご飯も作って」
「姉さんのご飯も久しぶりに食べたい」
あぁ翡翠と里兎の活舌がよくなってる。
やだやだ、もっとおねーちゃんっていってよねえさんって言ってよ。
大人になんかならないでよぉ
「ねぇさまどうしたんですの?」
「おねぇちゃんかなしいことあったの?」
恋と鈴が心配してくれるので、ガバっと抱きしめて頬ずりする。
キャッキャッと二人が喜んでくれるのが嬉しいね。
「む~二人だけずるいよ、ヒー達もギューッとして」
「姉さんは、私達もギュっとするべき。不公平は良くない」
うぅ活舌よくなってるね、成長したね。
でもでも、舌が回って無い感じがとっても可愛かったのに。
「瑠璃は上手く喋れるようになった二人の成長が、嬉しいやら悲しいやらでおかしくなってるだけよ。二人はちょっと我慢してあげなさい」
リスみたいにクッキーを食べてた奈央が、僕の心を正確に読み解いてくる。
翡翠と里兎は、首をコテンってさせながら?を頭上に出してる。
そんな二人が可愛いので、ぎゅーとしに行く。
わーいって喜ばれると僕も嬉しいね。
でも、この何とも言えない感情は何処かにぶつけないといけない!
というわけで、うどんを作ります。
どういうわけかって?生地を捏ねる時にこの気持ちをぶつけるのさ。
生地をコネコネして、心を落ち着かせる。
ふぅ…
そして妹達の出番だよ!
生地を踏んで貰って、コシを生むのさ。
決して妹達が踏んだうどんが食べたいとかではないよ!
「お姉ちゃん、なんでおうどんさんをフミフミすると美味しくなるの?」
「そうだねぇ、おうどんさんは一人で動けないからかな。翡翠もお外で遊んでると体力つくでしょ、おうどんさんを元気にするには腕だと力が足りないからだよ」
「はぇ~そうなんだ!ヒー頑張ってフミフミする!」
会話をしながら妹達が楽しそうにフミフミしてるのを見守る。
あぁうどんが羨ましい、僕も踏まれたい。
いや待てよ、お願いしたら踏んでくれるんじゃないか!?
「ねぇねぇ僕の事もフミフミしてくれないかな?」
「おねぇちゃんきもちわるいよ?」
鈴にはっきりと言われる。
うん、そうだよね…
「もぅしょうがないなぁ、おねぇちゃんゴローンってなって」
ふ、踏んでいただけるんですか!そのおみ足で!!!
僕は喜んでその場で横になる!
「なおおねぇちゃんふんであげて、リンはやだ」
そんな!話が違う!僕が踏まれたいのは妹達であって、奈央ではない!
立ち上がろうとしたところを、ゲシっと踏み抑えられる。
「この子達に変な事させようとするんじゃないわよ」
ぐりぐりと踏まれる…くつじょk、有りかもしれないなんか気持ちい!?
え、思い付きを口にしただけだったのに…僕ってばこれじゃただの変態じゃないか
妹達は小分けにした生地をフミフミ、奈央は僕をフミフミ…
僕ってばやばい道を進んでしまったのかと思ったけど、暫く踏まれてたら腰が軽くなった気がする
義手は重量とかも計算してたんだけど、やっぱり異物だからね
体に変な負荷がかかってたみたい、結構体中に張りが出てた
途中から普通に奈央にマッサージされてたよ、いつの間にこんなテクニックを身に着けたんだろうね?お金取れるレベルで上手だったよ
なんだぁそっか踏まれたいと思ったのも、治療を体が求めてたんだね
そうさ、そうだよ、そうなんだ!それ以外の理由なんてこれっぽっちも、1ミクロンもないんだ!
妹達の人気を独り占めにした、うどん生地に嫉妬なんかしてないんだもん
完成したおうどんは、コシもあって非常に美味しかったです。
うどんのこし
二つのたんぱく質が絡み合ってグルテンが生まれる。
網目構造のため、踏んだり伸ばしたりしても破れない。
踏む前にしっかり寝かせるのも忘れずに




