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ゾンビにされた  作者: 斉藤一


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99話目

 改めてシズカさんの姿を見る。アヤヒさんを攻撃するときに変身したのか、大きなしっぽと爬虫類の目が目立つ。体格が大きいので、普通に立っているだけで威圧感が半端ない。けど、私はパワーで負ける気はしていない。だって、今の様な状態のアイラさんを倒しているのだから。


「はああぁぁ!」


 私は思い切りコブシを握りこみ、シズカさんの腹部を殴る。シズカさんの腹部は、驚くほど固く、岩を殴るよりも硬く感じた。それに、本気で殴ったのに吹き飛びもしなかった。


「なかなかやるな。けれど、あたしにはその程度の攻撃じゃ効かねぇなぁ」

「嘘っ!」

「今度はこっちの番だ」


 シズカさんは、右手をパーにして思い切り振りかぶる。そして、張り手の様に私の腕へ叩きつけてきた。わざと分かりやすく防御しやすい攻撃をしたのかと思ったけれど、見た目以上に威力が高い。私は数十メートルも吹き飛ばされた。


「ぐぅぅっ、まるで鉄球にぶつかったみたい・・・」

「生きていたか。見た目が普通の人間だったから少し手加減したが、必要なかったようだな。感触から、岩を叩いたかの様だ」

「これで、手加減・・・?」


 シズカさんは手加減が下手なのだろうか。これで手加減だったら、本気の攻撃が怖いが、今のでも十分に普通の人が死ぬ威力があったと思う。防いだ左腕はしびれていて、折れてはいないが使い物にならない。


「だったら、私だって本気で!」


 今度は本気で蹴り込もうと助走をつける。シズカさんは避ける気は無いようで、まったく動く様子は無い。私はそのまま思い切り踏み込むと、シズカさんの胸に向かって飛び蹴りする。


「これはさすがに防御が必要か」


 私の足蹴りは、シズカさんの両手の防御に防がれる。シズカさんはそのまま数メートル地面を滑るが、倒れるどころかそのまま私の足の掴んだ。


「死んでも恨むなよ?」


 シズカさんは、片手で私を思い切り持ち上げ、そのまま振り下ろした。


「がはっ!」

「カエデ!」


 あまりの速度に私は頭を守ることもできず、地面に叩きつけられてクレーターを作る。アオイさんの声が聞こえるが、私の意識はここで途切れた。

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