魔力につき…
初めて書庫に入ってから、さらに一カ月過ぎた。
書庫と自室を行き来し、字を覚えながら本を読み漁っていたので、いつの間にかだいたいの本を読めるようになっていた。
いやはや、3歳児の学習能力素晴らしいですね〜
あの書庫には様々な種族の、これまた様々なジャンルの本が詰め込まれていたので、知識欲が程よく満たされて、読むのがとても楽しかった
特に、魔法と精霊の関係の本がとてもか興味深かった。
精霊はありとあらゆるものに宿っていて、四精霊王から生まれる、火・水・風・地の精霊と、ニ神皇から生まれる光・闇の精霊の、6属性が主流である。
魔法は自分の中にある魔力からイメージにより生み出される力で、こちらも6属性がよく使われており、相性がいい精霊が力を分けてくれるとその威力や性能があがりやすくなる。
そして赤子が生まれた時、精霊にその人の運命や本質などから名付けられる、『精霊名』の意味によって精霊との相性が変わるらしい。
母の精霊名はパックス、父はエキタスなので、光の精霊と相性がいいらしい。
他にもディーフェンスやマグスなど、だいたい精霊名が重なっていることが多い。
私の精霊名は、ルーナソムニア。
「精霊名辞典」で探してみたが、どうもこれは今までに無かった新種の精霊名らしい。
どういう意を込めて名付けられたのかは分からないが、自分ではなんとなく、光と闇の精霊と相性がいいのだと感じれた。
ちなみにゲーム時代のアイナティアの精霊名は『メア』。悪夢、淫魔を意味とする、まさに悪役らしい名前だった。
何故精霊名が変わったのかはよく分からないが、まぁ元から悪役全力で避けたかったので、名前が変わってくれてよかったと軽く考えてから本に集中することにした。
本を読み終えたら、朝と寝る前に座禅を組み、瞑想をする。
私はどうも魔力が平均より少なくらしいので、
座禅を組むことで、魔力増加と魔力操作の精密度を今からあげておこうと思う。
ただでさえ、暗殺フラグが大量なのに、魔法が使えないで死んでしまうのはごめん被りたいのだ。
目を閉じて、丹田から血管を巡るイメージで魔力を循環させていく。
魔力が充分に循環したら、魔力を身体の外に出して球体を作る。
ただ魔力は外にでた瞬間に操作が難しくなるので、すぐに壊れてしまう。
これを繰り返す。
結果。朝は出来るだけ控えているので問題ないと思ったが、魔力が尽きて体力の少ない 3歳児である私はすぐに寝てしまうのであった。
まだ続きます。