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現実主義者と今後と面談と

風呂に入って朝食を食べ終えた私は、しばらくその場でボーっとしていた。

今まで試験の為に行動していたので、終わった今特にする事がないのだ。

なので、今後の事について考える。

足場を固める為に、就職をしようと思い立ち運よく入隊試験を受ける事が出来た。

そこまでは良かった。

何か政治的な事に巻き込まれた時用に、IDを2つ持つことにも成功した。

だけど、どうやら夜会の時に団長の女装発言でこの目論見は失敗し、レイと琉生が同一人物であるという事がばれてしまった。

おかげでこの王宮にいる間は、レイとして過ごさなくてはならないらしい。

私が女であることを知っているのは、今のところ副団長・ヴォイド・ナリアッテ・宗谷英規の4名。

女だと思っていたけれど、団長発言の噂を聞いて男かもしれないと疑いそうなのが、ファインさん・アリオイエさん・アイオン先輩・キース。

完全に男だと思っているのが、団長とキョウキーニさん。

おのれ。

返す返すも腹が立つ。

特に団長。

団長はきっとおっぱい星人だ。

パリコレのプレタポルテ専属モデルの写真を見せたら、全員女装した男って言うに違いない。

そのまま婚期を逃すといいよ。

うわーん。

とまぁ、泣きまねしたって過去が修正されるはずもなく、とりあえず前向きにいこう。

だけど、いつかぎゃふんと言わせてやる。

さて、今後の事を考える為、副団長に相談しなきゃならない事がある。

今日はそれを片付けよう。

外で待機していたヴォイドを呼び、今から副団長に会う事を伝える。

ヴォイドが誰かに言伝を頼み、先触を出してくれた。

副団長からOKの返事が返ってきたので、今から向かう。

王宮から西に向かいしばらくすると練兵場が見えてくる。

練兵場では、訓練が始まっていて剣戟の音が聞こえる。

この音を聞いても、違和感を感じなくなったあたり、この国にも慣れたんだなぁとしみじみ思った。

まぁ、もともと順応性だけはあるのだが。

練兵場を抜けると、士官宿舎か何かが集まっている場所に出る。

確かその奥に副団長の執務室がある建物があったはずだ。

迷わず中に入っていく。

すると、人が大勢いた。

何かイベントでもあるのかな?

と思ってヴォイドに言うと、はっとしていた。

「凄く忘れていましたが、今日受験者面談の日です」

私もハッとした。

一旦私とヴォイドは外に出て話す。

「そういえば、あったねそういうの。でも連絡なかったよね?確か剣技合格者のみ通知し、面談を行うという話だったような」

「すみません、一般で受験していたのをすっかり忘れていました。確かに連絡はありませんでしたね?」

ヴォイドが恐縮しながら言う。

「もしかして、はじかれた?」

「それは、少しショックです」

ますます沈むヴォイド。

よし、これは直接聞かねば。

という事で、他の受験者に紛れることにした。

中に入ると、やはり受付があり、そこで受付をすませる。

私の事を知らない隊員の人みたいで、少しほっとした。

順番はどうやら先着順らしい。

それから面談は3階らしい。

ってことは面談者、副団長決定。

私が42番でヴォイドが43番。

最後尾に並んで大人しく順番を待っていた。

ヴォイドが沈んでいるので、きっと手違いだよとフォローを言ってみた。

どうもヴォイドは、浮上するのに時間がかかるらしい。

しばらく放置しようと決め、ボーっとしてると41番目の人が話しかけてきた。

「あんた、昨日の16番だろ?」

人懐っこそうな顔で尋ねてくる。

「え?あぁ、そうだけど?」

「俺、ジョアーグってんだけど、昨日あんたの試合見て鳥肌立った」

「ああ、レイだ。よろしく」

と言って手を差し出す。

相手が手を握ってきた。

「で、こっちがアンヴォイド」

ヴォイドとジョアーグが握手をする。

「あんたら二人強いなぁ。本当に。昨日の試合面白かったよ。世の中には上がいるんだって改めて思い知った。試合終わったら話しかけようと思ったんだけど、すでにいなくてさ」

「それは悪い事をしたな」

それから順番が回って来るまで、話を聞いていた。

ジョアーグは城下町で粉ひき屋を営んでいる店の二男だそうだ。

一生を粉をひくだけで終わりたくなくて、今回の応募となったわけだ。

剣の手ほどきは、町の騎士崩れのおじさんに教わっていたとか。

中々自信があったが、団長や私たちを見て世間の広さを思い知ったらしい。

そんなジョアーグ16歳。

若い。

そうなのだ、受験生の大半が10代。

お肌ぴちぴち。

一瞬年齢制限があるのかと思ったが、あそこにいらっしゃる30代風の人もいるから、年齢ではじかれる事はないのだろう。

色んな事を話している内に、3階にたどり着きジョアーグの順番が回って来る。

緊張していたので、"ガッツのある人材が欲しいはずなので、団長と剣を合わせる事ができたならはじかれる事はないはず"と言ったら、頑張ると言って中に入っていった。

5分くらいしたら中から出てきて、受かったといっていた。

どうやらその場で合否を言い渡すみたいだ。


さて、次は私の番

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