↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
PR
41/82

現実主義者の世話人めぐり(第2世話人第3世話人、そして第4世話人)

1番近いのは、やはりファインさんだ。

て事で、今日の夜会は左回りで周る事に決定。

壁に沿って、徐々にファインさんに近づく作戦にした。

ヴォイドが、突っ切って行くより案外壁から迂回する方が身動きが取れるとの助言からだ。

「これはこれは、ジャミニ近衛三官。貴官がこのような場に姿を現すとは、驚きですな」

この様にヴォイドの知り合いに見つかり、話しこむこともしばしば。

そのたびに私の自己紹介と、お世辞の応酬の繰り返しとなる。

話を聞いてみて判った事だが、ヴォイドはどうもこの様な社交の場には好んで顔を出さないようだ。

出ても任務だったり、家族の名代だったりするらしい。

自分宛てに届く招待状は、おおむね撥ねているとの事だ。

何でも作り笑いが大の苦手で、仏頂面で人と話さなくても大丈夫な任務の方がよほど気が楽で、家を通さないジャミニ近衛三官宛のパーティーは精神的に苦痛なのだそうだ。

まぁ、解るが貴族社会は社交第一じゃないのだろうか?

「そういう一面もあります。仕事の一環として招待された分は、目的がはっきりしているので割り切れるのですが、個人で招待された分はどうも苦手で」

というのが、ヴォイドの言だ。

どうも、プライベートのお誘いが苦手らしい。

うん、この情報売ったら高く売れそうだ。

ヴォイドは気付いていないが、実は密かに彼は人気がある。

やはり、近衛は実力と家柄がすごいらしく、それだけでもモテる要素だとナリアッテが言っていた。

よく一緒にいる所を侍女や女官に見かけられているせいか、道行く女性に彼の事をよく聞かれる。

どういう関係なのか?から始まり、好きな女性の好みまで。

さすが、宮廷侍女。

諜報員も真っ青な情報収集ぶりで、恐れ入ります。

まぁ、出合ってそう日が経つわけでもないので、詳しくは分からないと言っておいたが、彼への興味は尽きないらしい。

知らぬは本人ばかりなり。

恋かぁ。

若いっていいよね。

さて、ここら辺だったんだけどな、アイオンさんの立ち位置。

あれ?おかしいな。

実はゲストとして来てたんだろうか?

「ヴォイド、こういう夜会の時って、壁側の警護の配置、頻繁に変わったりする?」

「いえ、巡回メンバーは決まっていますので、メンバー以外は割り当てられた配置以外に動くことはないはずですが」

「…そう」

何かあったのかな?

以前私に荷物を託した人物もいなくなっている。

「どうかされましたか?」

「いえね、ここにいた警護がいなくなっていたのが、少し気になって。1人だけならともかく、2人だからちょっとね」

「なるほど」

ヴォイドが、近くの警護兵に聞きに行ってくれた。

どうも気になる事があるらしく、ここをその警護兵に任せて、2人は持ち場を離れて動いているらしい。

幸い、アイオンさんはバックアップ要員だったらしく、場を離れてもほとんど影響ないそうだ。

「なので、今2人は調査の為に動いているそうです」

つまり何かが起こりそうなんだな?

で、2人が詳細をつかみに行っていると。

うーん、どうか巻き込まれませんように。

「そうか、わかった。今は情報を待とうか」

だけど、この夜会で事を起こすという事は王室がらみか。

笑顔を顔に張り付けて扇子で口元を隠してから小さな声でそう尋ねると、ヴォイドは頷いた。

不穏な動きがあるとの情報は、1ヶ月以上前から受けていたらしい。

私がここに来た初日の待遇が、あれだったのもそういう経緯があったからだという。

まぁ、そういう噂は早い段階で知っていたのだが。

侍女さんズネットワーク、侮るべからず。

取り敢えず何ができるわけでもないので、不審人物を見かけたら近くの警備兵に知らせるという事に決めた。

そうして、目的の人物に近づくべく移動を開始した。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。