31 《中3の夏》〜終わりへのカウントダウン〜
俺は英馬駆斗。
町内会で夏祭りの棒振りに参加していた俺はそれを終え、さらに町内会長の長い話を聞き終え、親友の水無月和也と共に妹との待ち合わせ場所に向かう。
和也とは小学校からの付き合いで、同じ剣道部に所属している。
和也との戦績は5勝5敗2引き分けで今のところ五分五分と言ったところだな。
「お兄ちゃん遅いよっ!」
妹はそう言って、ふんとそっぽを向いてしまった。
まぁかなり遅れたからなぁ……
「ごめんごめん、町内会長の話が長くて……」
「まぁまぁまだ夜は長いっ!明里ちゃん!楽しもうよ」
和也が明里をなだめる。
本当に頼りになるよこいつは……
和也は見た人のほとんどがかっこいいというだろう、いわゆるイケメンという生き物だが、性格までイケメンだ、人として完璧だと俺が保証する。
明里も和也にはあまりわがままを言わない。
ほら、説得されたようだ。
「まぁそうだね、行こ!お兄ちゃん、和也さん」
「明里、まず何食べる?」
「え、食べ物限定…?うーん…...たこ焼きかなっ!」
明里は勢いよく一つの屋台を指差し、宣言した。
明里の指指す方向を見ると、凄まじい行列ができていた…。
「なんかすごい並んでるけど……?」
「並ぶに決まってるでしょ!」
「えー並ぶの?」
「いいでしょ?お兄ちゃんっ♡」
「……まぁいいけど」
───くっそっ!……俺腹ぺこなのにっ!
「やった!お兄ちゃん大好きっ!んじゃ私、そこらへんの屋台で遊んでるねっ」
そう言って妹は客が一人もいない、スーパーボールすくいの屋台に消えていった……
「おいっ明里っ…!?」
「駆斗は明里ちゃんのお願いに本当に弱いね」
「うるせぇ……和也なんか食べ物買ってきて……腹減って死にそう……」
「分かったよ」
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俺はたこ焼きを買い終わり、親友は俺のために食べ物を溢れんばかりに買ってきた、だが妹は遊び尽くして祭りに飽き、帰ろうと言い出した……
俺は和也の買ってきた焼きそばすすりながら立ち上がり、ため息を付いてから一言発する……
「帰るか……」
「「うん……」」
あの事故が起こったのは、この直後だった……
イベント編の続きは番外編としてやろうと思ってます。




