アジト襲撃Ⅲ
ディッツがビビってるのを見て、残りの二人も何だかわからないが、ヤバいと感じたのか一緒に震えまくっている。
ここでバルストさん達に、手伝ってもらう。
まず一番ビビっているディッツ君を、左右から羽交い締めにする。
彼は恐慌状態に殆どなりかけのため、羽交い締めにされるとひどく抵抗した。
だが俺が「静かにしなさい」と言うと、ピタリと止まった。
大人しくなった所で彼の服の前をあけ、胸の部分をはだけさせた。
そこて"レッサーデーモン"の登場だ。
"レッサーデーモン"の容姿は、青銅色の2mあまりのヒトガタの背丈に、二本の曲がった角。
背中にはコウモリのような、大きな翼を持っている。
そして指先には長くて鋭いカギツメがある。
そのカギツメで、ディッツの胸に文字を刻んでいく。
「ヒィ、ヒヒィ~!」
たいして深く傷つけていないが、彼の瞳は限界まで開かれ、刻まれて血がにじんできた自分の胸を凝視していた。
「な、なんだ?何をしたんだっ?」
彼の胸にある文字は、"馬鹿者"と刻んだ。
―ただし『漢字』でだ。
同じように残りの二人にも文字を刻む。
二人には"軟弱者""臆病者"と刻んだ。
彼らからすれば、見たこともない文字を、恐ろしげな姿をした"レッサーデーモン"に刻まれたのだ。
「クククッ!」
笑いをこらえるのが出来ないので、あえて悪役っぽく笑ってみました。
「さて貴方がたに刻みました"呪印"(笑)は、普段の生活には何ら問題はありません。
今まで通りの生活をして頂いて結構です。
…ただし、私達の意にそぐわないような事をなさると…」
ここでひと呼吸いれるのがポイントです。
「…あまりステキな未来は、貴方がたにないでしょうね。
恐らくゆっくり、じわじわと効いてくるはずです。(←何がやネン、と心の中でひとりツッコミ)」
「クククッ!」(また笑いが、こらえられなくなったので、悪役笑い)
「で、ここで貴方がたに『お願い』があるのですが、きいて頂けますでしょうか?」
と三人に向かって、ニッコリ笑う。
三人の盗賊達は、すごい勢いで頭を縦にブンブンと何回も振った。
―フフフ、漢字検定2級の実力がこんな所で生かされるとは。
…漢字、間違ってないよね?




