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ミールの災難Ⅱ

捕まった人達は、男と女こどもにそれぞれ分けられて、別々の場所に囚われていた。


冒険者の人達と別の所で捕まった男性への見張りに多く、ミールさん達への見張りは数人だった。


ミールさんは夜中に見張りが油断した瞬間を狙って、逃げ出す事に成功した。


まる一日執拗に追われたが、何とか追っ手を撒くことが出来た。


そしてその次の日の晩に、俺の焚き火の灯りを見つけたというわけだ。



「でもそれなら、俺に助けなんか頼んでないで、パーミルに行った方がいいんじゃないっすか?」


「それでは遅すぎるニャ!あいつらウチが街に行ってる間に、安全に逃げ出せる道を知っているニャ!」


その『道』を聞いて驚いた。

ヤツラの脱出路とは、この洞窟だったのだ。


ここからパーミルの街まで、ミールさんが必死に走って約4日。

街ですぐ救助をだせたとして、戻ってくるまで最速で2日。

ヤツラは最低でも6日の余裕があるわけだ。


これが地上なら、捕まえた人達を連れながらの逃亡になるため、充分に追いつける可能性がある。


だが洞窟はヤツラのホームグラウンドなのだろう。

道も枝分かれなんかしていれば、さらに追跡に時間がかかるはずだ。


「この洞窟は『北への大トンネル』に繋がってるって言ってたニャ…」


?その名前は初めて聞くな。

まあそれは後でまたきこう。とにかく洞窟に入られれば、追跡はほぼ無理になるということだろう。


捕まって数日の間にミールさんは、ヤツラの会話から他にも情報を聞きだせていた。


この洞窟を拠点に巣食っていた"ゴブリン"共は、ヤツラからヒトを何人か貰える代わりに、入り口を警護する約束になっていたらしい。


またヤツラは拐ったヒト達を、生け贄にするつもりで集めていたようだ。


「えーとたしか、アーザン様復活の儀式に使うって言ってたニャ。」


アーザン?どこかで聞いた名前だな…。


っ!、随分前のイベントで倒した、『不死者の王アーザン』だっ!

なんてこった!『混沌の邪神』の一柱じゃあないか!

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