表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
Is  作者: 遠奈 都
17/20

大盛りでお願いします。

カラオケ店を出るなり、お母様が満足そうな表情を見せる。


「あー楽しかった。」


そう言う声は少しかすれている。


「声、枯れちゃってるじゃないですか。」


そう言う俺の声もかすれていた。


「晩御飯の支度までもう少しあるし、もうちょっとだけ付き合ってもらってもいいかしら。駅前のカフェのパフェがとってもおいしいのよ。」



カフェに入ると、俺も甘いものは大好きなので、2人して大盛りのパフェを頼んだ。

パフェを待つ間にお母様が横山さんの事を語りだす。


「昔、私と主人の錫婚式の時にね、銀座の高級レストランに主人と明日香と3人で行ったことがあったの。」


横山さんが5歳の時の話だそうだ。


「そこのお上品な料理に明日香は退屈しちゃったの。そんな明日香を見兼ねた店員さんが明日香の顔くらいある大きなパフェをサービスしてくれてね。」


5歳の頃の横山さん、想像できないな。


「それ以来、あの子何かというとあの時のパフェが食べたい、あの時のパフェが食べたいって言うのよ。」


なんとも微笑ましいエピソードだ。


そうこうしているうちに俺達のテーブルにも大盛りのパフェが運ばれてくる。


「それじゃあ2人だけでこんなパフェを食べちゃったら怒られちゃいますね。」


「この話をした事は明日香には内緒よ。」


内緒とは言われても、ここぞの時には銀座の高級レストランでパフェを予約しておこうと心に決めるのであった。



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ