第13話:鳴神物産の失態①(地獄の接待)
午後七時四十分。
赤坂の老舗料亭『千代乃』の敷地は、手入れの行き届いた広大な日本庭園を抱えている。
池に映る雪見灯籠の明かり、青々と茂る笹の葉を揺らす夜風。その静寂の中庭を挟んだ向かい側――離れ『萩の間』から直線距離にしてわずか三十メートルほど離れた本館の二階奥に、格天井の広壮な座敷『葵の間』があった。
本来であれば、財界の巨頭たちが密かに膝を突き合わせ、国の経済政策を左右するような重厚な談合を行うための特別な大広間である。
だが、今夜この部屋に漂っていた空気は、格式ある老舗料亭のそれとはあまりにもかけ離れていた。
「……はぁ」
床の間の前に正座していた鳴神物産の専務取締役・安西源三郎は、誰にも聞こえないよう、胸の底から重い溜息を吐き出した。
五十八歳。叩き上げの営業マンとして、先代会長・鳴神剛造の背中を三十年追い続け、国内外の泥臭い商談をいくつもまとめ上げてきた重鎮である。その節くれだった両手は、今、仕立ての良い紺のスーツの膝の上で固く握りしめられていた。
安西の視線が、対面の床柱の脇に座る二人の男女へと向けられる。
「ねえ貴之さん、このお部屋すっごく広ぁい! あのお庭の池、ライトアップされてて超エモくないですかぁ? インスタのストーリーに載せたら絶対バズるのに、なんで撮影禁止なんですかぁ?」
きゃらきゃらと甲高い笑い声を上げているのは、昨夜、佳乃を追い出した直後に社長秘書室長へと就任した江藤瑠璃華だった。
着崩したアイボリーのオフショルダーワンピース。肩口から胸元にかけて露出した白い肌には、大粒のフェイクパールが散りばめられ、長い茶髪をサイドに寄せて巻き下ろしている。手元には、派手なラインストーンがびっしりと埋め込まれたスカルプチュアネイル。
そして何より――彼女が動くたびに、部屋中に暴力的なまでに撒き散らされる、濃厚で甘ったるいホワイトムスクとチュベローズの香水の匂い。
掛け軸の墨の香りも、畳のい草の匂いも、床の間に生けられた季節の草花の気品も、その安っぽい化学香料の充満によって完全に駆逐されていた。
「ハハッ、瑠璃華、写真なんて後でいくらでも撮らせてやるよ。ここは親父が昔から馴染みにしてた店でな、会員制の看板すら出してないんだ。俺くらいのステータスになれば、いつでも顔パスで貸し切りにできるんだよ」
新社長・鳴神貴之は、上機嫌で足を崩し、座椅子に背をもたれさせていた。
淡いピンクの高級イタリア製ワイシャツに、ノーネクタイ。胸元を大きく開け、手首にはスイス製クロノグラフがこれ見よがしに輝いている。
昨夜、先代の密葬を終えたばかりの喪中の身であることなど、微塵も気にしていない様子だった。
「社長」
安西はこれ以上耐えかね、苦渋に満ちた声を絞り出した。
「九条副頭取がお見えになる前に、今一度申し上げます。江藤さん……その香水は、あまりにも強すぎます。すぐに洗面所へ行き、手首と首筋をアルコールで拭き取ってきてはいただけませんか。それにその手土産……」
安西の視線が、瑠璃華の足元に置かれたショッキングピンクの紙袋へと注がれる。
そこには、六本木の最新商業施設にオープンしたばかりで連日若者が大行列を作っているという、新興パティスリーのロゴが大きく箔押しされていた。
「九条副頭取は、古風な礼節と格式を重んじられるお方です。何より強い人工香料の匂いを蛇蝎のごとく嫌われます。先代会長のお供で幾度かご挨拶に伺った折にも、香水をつけて同席した若手役員が、その場で一瞥もされずに退出を命じられたことがございました。……手土産も、副頭取が長年愛好されている神田の老舗和菓子舗『梅花堂』の最中でなければ、誠意が伝わりません」
安西の必死の忠告。
だが、返ってきたのは、貴之の心底から人を馬鹿にしたような乾いた笑い声だった。
「ケッ! 安西専務、あんたは本当に頭が化石だな」
貴之は片手でグラスのウーロン茶を煽り、氷をガリッと噛み砕いた。
「いいですか専務? これからは新時代なんですよ。古い老舗の和菓子なんて、砂糖の塊で健康にも悪いし、見た目も地味で映えないでしょうが。このパティスリーのトリュフショコラはね、いま港区で一番予約が取れない、一箱三万円もする超プレミアムスイーツなんですよ? テレビでも雑誌でも引っ張りだこだ。九条副頭取だって一人の女性だ、こういう最先端のトレンドスイーツをもらって喜ばないはずがないじゃないですか」
「そうですよぉ〜専務ぅ」
瑠璃華が唇を尖らせ、勝ち誇ったように胸を張る。
「古いしきたりばっかり気にしてるから、鳴神物産は若い世代からダサい商社って思われちゃうんですよぉ。私のこの香水だって、パリの老舗メゾンが今月発売したばかりの限定フレグランスですよ? 一瓶十万円もするんです! 清潔感と色気のある最高のエグゼクティブの身だしなみなんですけどぉ、おじいちゃんにはこの良さが分からないのかなぁ〜?」
「なっ……! 貴様たち、何を……!」
安西の額に青筋が浮かんだ。
この二人は、根本的なことが何一つ分かっていない。
今夜の席が、どれほど鳴神物産にとって社運を賭けた、文字通り「薄氷を踏む思い」の正念場であるかということを。
先代会長・剛造の急逝に伴い、メガバンクである大東京フィナンシャルグループから鳴神物産へ供与されている、総額三百億円の包括信用供与枠は、現在、制度上の「代表者交代に伴う再審査期間」に入っていた。
もし今夜、九条副頭取の心証を損ね、融資枠の更新を拒絶されたり、金利の引き上げを要求されたりすれば、鳴神物産の運転資金は数ヶ月でショートする。
だからこそ、剛造が生前に押さえていた千代乃の予約枠を利用し、副頭取への哀悼の意と新体制への変わらぬ支援を懇願するための、命がけの接待のはずだったのだ。
それなのに――。
(……槇野君が、いてくれたなら)
安西の胸に、昨夜理不尽に放逐されたあの優秀な女性秘書の顔が痛烈に蘇る。
佳乃が生きていたなら、こんな無残な事態には絶対にならなかった。
彼女であれば、一週間前から九条雅恵のスケジュールと体調を徹底的に調べ上げ、神田の梅花堂に自ら足を運んで焼き立ての最中を予約し、室内の生け花から空調の温度に至るまで、完璧なプロトコルを整えていたはずだった。
だが、その佳乃が残した門外不出の顧客カルテも、接待マニュアルも、すべて今朝、目の前にいるこの無知な愛人の手によってシュレッダーの藻屑と化してしまったのだ。
安西がその事実を知ったのは、夕方になって総務課の瀬尾千夏が泣き腫らした目で耳打ちしてきた時だった。
血の気が引いた。手帳のバックアップは社内サーバーには一切存在しない。
佳乃というたった一つの安全装置を失った瞬間、鳴神物産という巨大な船は、海図も羅針盤も失ったまま、暗礁だらけの嵐の海へ全速力で突っ込んでいたのだ。
「……社長。せめて、料理の確認だけはさせてください」
安西は胃を鷲掴みにされるような痛みを堪えながら、テーブルの上に伏せられた御献立の紙に目を落とした。
「今夜のメインの進肴……これは、料亭のお任せコースではなく、社長が特別に指定されたと伺いましたが」
「ああ、そうだとも!」
貴之は我が意を得たりとばかりに顎を突き出した。
「我が社が独占輸入権を持っている、北大西洋産の最高級ロブスターだ。今朝、成田に空輸で届いたばかりの活きのいいやつを、俺自ら料理長に持ち込んで特別に調理させたんだよ。『最高級ロブスターと季節野菜のジュレ仕立て・キャビア添え』だ! どうだ、素晴らしい演出だろ? 我が社のグローバルな調達力と先進性を、九条のババアにこれ見よがしに見せつけてやるのさ!」
「ろ、ロブスター……!? 甲殻類ですか!?」
安西の背筋を、嫌な汗がツーッと伝い落ちた。
記憶の片隅に、かすかな違和感が引っかかる。
先代・剛造が存命中、九条副頭取を交えた会食の席で、エビやカニの料理が並んだ記憶が一度もないのだ。剛造は常に「九条さんとの席は、素材の澄んだ出汁と山の幸を中心に組め」と佳乃に命じていたはずだった。
だが、手帳が破棄された今、その理由を客観的に証明する手立てが安西にはなかった。
「社長……九条副頭取のお食事に、甲殻類をお出しするのは危険ではないでしょうか。何か……アレルギーか何かのご事情があったような記憶配慮が……」
「ハァ!? 何言ってんだよ安西専務!」
貴之は心底馬鹿にしたように手を振った。
「アレルギー? そんなもん、事前に秘書室から何も聞いてねえぞ! ネットのWikipediaにも副頭取の紹介記事にも、そんなこと一文字も書いてなかったわ! 世界最高峰の伊勢海老より高いロブスターを出されて怒る人間がどこにいるんだよ! あんたは本当に、何でもかんでもネガティブに捉える老害だな!」
「そうですよぉ〜」
瑠璃華も加勢して嘲笑う。
「高級ロブスターにキャビアですよ? 映えの極みじゃないですか! 女の人なら誰だって写真撮りたくなっちゃいます! 安西専務って、本当に女心が分かってないんだからぁ〜」
「くっ……」
安西は拳を震わせ、沈黙するしかなかった。
何を言っても通じない。
自分の無知を「新時代のトレンド」と言い換え、先人の知恵を「老害の遺物」と嘲笑する。
この浅薄な二人の愚行を止める手立ては、もはや存在しなかった。
その時だった。
トン、トン……と、渡り廊下を進んでくる、静かで重みのある足音が響いてきた。
本館の仲居が、緊張を孕んだ声で襖の外から声をかける。
『――失礼いたします。大東京フィナンシャルグループ取締役副頭取、九条雅恵様がお見えになられました』
「おお、来たか!」
貴之はパッと表情を明るくし、慌てて座り直して胸元の身なりを整えた。
「瑠璃華、笑顔だぞ。愛嬌を振りまけ!」
「はぁ〜い、お任せくださぁい!」
スルスルと、重厚な桑の木の襖が左右へと開かれた。
現れたのは、濃紺の大島紬を隙なく着こなした九条雅恵だった。
その後ろには、三十代半ばの女性随行秘書が一人、書類鞄を抱えて付き従っている。
雅恵の表情は、先ほど離れ『萩の間』で誠一郎や佳乃と極上のひとときを過ごした直後であったため、普段の刺々しさが幾分和らぎ、穏やかな知性の光を湛えていた。
――そう、部屋の一歩手前までは。
雅恵が『葵の間』の敷居をまたぎ、部屋の中に一足踏み入れた、まさにその瞬間だった。
ピタリ。
雅恵の足が、凍りついたように止まった。
同時に、雅恵の眉間が、まるで汚物でも踏みつけたかのように、ギリギリと激しく歪められた。
部屋の中に渦巻いていたのは――瑠璃華が撒き散らした、濃厚極まりない甘ったるい香水の霧だった。
換気の悪い密閉された座敷の中で熱せられたその人工的な芳香は、繊細な嗅覚を持つ者にとっては、もはや呼吸器を直接刺激する化学兵器に等しかった。
「…………っ」
雅恵の喉から、微かな拒絶の息が漏れる。
後ろに控えていた随行秘書も、あまりの臭気に思わず手にしたハンカチで口元を押さえそうになり、青ざめて目を見張った。
だが、目の前で起きた決定的な異変に、貴之と瑠璃華はまったく気づいていなかった。
貴之は満面の営業スマイルを浮かべ、両手を広げるようにして平伏した。
「九条副頭取! 本日はお忙しい中、我が鳴神物産の席にお運びいただき、誠にありがとうございます! 先代の密葬に際しましては、過分なるご弔意を賜り、心より御礼申し上げます!」
そして、瑠璃華に至っては――
床に手をついて頭を下げるという料亭の最低限の作法すら放棄し、座敷の上で立ち膝のまま、モデル気取りで両手を前で組んで小首を傾げたのだ。
ジャラジャラと鳴るブレスレット。胸元を大きく露出し、甲高いアニメ声が静寂を切り裂く。
「九条様ぁ〜! 初めましてぇ! 新しく鳴神物産の社長室長になりました、江藤瑠璃華ですぅ! お噂はかねがね伺ってましたけどぉ、お着物すっごくお似合いで素敵ですねぇ〜! 今日は私が心を込めておもてなしさせていただきますので、よろしくお願いしまぁす!」
瑠璃華は悪びれもせず、あろうことか、自分から両手を差し出して握手を求めようと身を乗り出した。
キャバクラの席で客を迎えるような、軽薄極まりない仕草。
ドサリ。
安西の頭が、畳に激突した。
安西は額を床に擦り付け、全身から冷汗を噴き出させて震えていた。
(終わった……! すべてが終わった……!!)
部屋の中の空気が、完全に凍結した。
暖房が効いているはずの座敷の温度が、一瞬にしてマイナス五十度まで急降下したかのような錯覚。
雅恵の顔から、先ほどまでの穏やかさが綺麗さっぱり消え失せていた。
そこにあるのは、感情の一切を削ぎ落とした、絶対零度の「能面」だった。
雅恵は差し出された瑠璃華の手など視界にすら入れず、ただ冷酷な光を宿した瞳で、上から下へと瑠璃華の破廉恥な装いを見下ろした。
香水の臭気が鼻腔を突くたび、雅恵の薄い唇が、嫌悪感で微かに引き攣る。
「……鳴神社長」
雅恵の口から放たれたのは、地を這うような、低く冷え切った声だった。
「随分と……賑やかな秘書をお雇いになられたのね」
「ハ、ハハッ! ありがとうございます!」
貴之は雅恵の言葉を「褒め言葉」だと完全に誤認し、嬉々として胸を張った。どこまでも救いようのない鈍感さだった。
「これからの商社には、昭和のような地味な事務員ではなく、こういう華やかで発信力のある人材が必要ですからね! ささ、副頭取、どうぞお上りください!」
雅恵は何も言わず、一歩一歩、氷の上を踏みしめるような冷ややかな足取りで上座へと進んだ。
用意されていた掘りごたつ式の座卓に腰を下ろす。
だが、その背筋は定規を当てたように硬直しており、座布団の端に浅く腰掛けるだけで、決して寛ごうとはしなかった。
随行秘書が、雅恵の斜め後ろに緊張した面持ちで控える。
「副頭取、まずはこちらを!」
瑠璃華が立ち上がり、あのショッキングピンクの紙袋を両手で持ち上げ、テーブルの中央へとドンッと置いた。
「今、六本木で一番予約が取れないパティスリーの『特製トリュフショコラ』ですぅ! 副頭取のお口に合うように、一番お高い限定ボックスを取り寄せておきましたぁ! すっごく甘くて濃厚で、シャンパンにも合うんですよぉ!」
雅恵の視線が、派手なリボンで飾られたピンクの箱へと落とされた。
一秒。
二秒。
雅恵の唇が、氷のように薄く開く。
「……結構よ。私は、砂糖の塊のような洋菓子はいただきません。……安西さん」
雅恵の矛先が、畳に額をつけていた安西へと向けられた。
「剛造さんが生きていた頃は、こんな悪臭の立ち込める部屋に私を通すような無礼は、一度もなかったはずだけれど?」
「ひっ……! も、申し訳ございません、副頭取……! 私の指導が行き届かず……!」
安西は額から血が滲むほど畳に擦り付け、必死で謝罪の言葉を繰り返す。
だが、貴之は不服そうに唇を尖らせ、口を挟んだ。
「ちょっと、九条副頭取! 悪臭だなんて人聞きの悪い! これはパリの一流メゾンの限定香水ですよ! せっかく若い瑠璃華が気を利かせてトレンドのスイーツまで用意したのに、一口も食べずに突っ返すなんて、少し偏屈がすぎやしませんか? いくら大口の融資元だからって、先代への義理があるんですから、もう少し新体制の若い感性を尊重していただかないと!」
貴之の傲慢な口答え。
雅恵の横に立つ随行秘書の顔が、怒りと驚愕で真っ赤に染まった。
天下の大東京フィナンシャルの副頭取に対して、破綻寸前の企業の放蕩息子が説教を垂れているのだ。金融界広しといえど、前代未聞の暴挙だった。
だが、雅恵は怒鳴り散らすことすらしなかった。
ただ、絶対的な権力者だけが持つ、冷酷無比な沈黙で貴之を見据えていた。
その瞳の奥には、もはや怒りすらなく、道端の小石を見るような底知れない軽蔑だけが沈殿していた。
そこへ、襖が開き、料理を運ぶ仲居たちが入室してきた。
張り詰めた空気を読めない貴之は、「おお、来た来た!」と手を叩いて座り直した。
「さあ副頭取、古い話はこれくらいにして、我が鳴神物産の底力を味わってください! 今夜のメインディッシュです!」
雅恵の前に置かれたのは、豪華絢爛な銀の深皿だった。
ドライアイスの白い煙が皿の縁から滝のように流れ落ち、演出過剰な盛り付けが施されている。
煙が晴れた皿の中央に鎮座していたのは――
大振りのロブスターの真っ赤な殻。その身をくり抜き、濃厚なマヨネーズソースとゼラチンで固めたジュレ、そしてこれ見よがしに山盛りにされた黒いキャビアだった。
濃厚な甲殻類の匂いと、生臭い魚介の香りが、瑠璃華の香水と混ざり合って部屋中に立ち込める。
貴之は自慢げに胸を張り、マイクを握る演説者のように高らかに告げた。
「我が社が北大西洋から独占空輸した、世界最高峰の特大ロブスターです! 副頭取のこれまでのご功績と、新体制の門出を祝して、特別に取り寄せさせました! さあどうぞ、冷めないうちに召し上がってください!」
その瞬間だった。
ガタッ!
雅恵の背後に控えていた随行秘書が、顔面を蒼白にして立ち上がり、雅恵の前に身を投げ出すようにして立ちはだかった。
その瞳は恐怖と激怒で見開かれ、指先が激しく震えている。
「な……何をなさるおつもりですか、鳴神社長!!」
秘書の悲鳴のような叫びが、広間に響き渡った。
「ああん? 何って、最高級のロブスターを食えって勧めてるだけだろ」
貴之はぽかんとして首を傾げた。
自分が今、処刑台の引き金を引いたことすら、この愚かな男は一ミリも理解していなかった。
銀皿の上の真っ赤なロブスターを見つめる雅恵の瞳が、青白い静寂の中で、絶対の死刑宣告の光を宿していた。




