ルルイエ
一ヶ月の時が流れた。
一行は延々と洞窟をさ迷い歩き遂に洞窟の出口に出た。
「ようやくルルイエにたどり着きましたな、ニヤ様」
肩に留まったシャンがニヤに語りかける。
「そうね、永かった」
そこは白い大理石で創られた巨大な街だった。
空は抜ける様な美しい青空だが、それ以外は白の世界であった。
「やっと窮屈な洞窟の天井を見なくてすむ」
翔が気持ち良さそうに大きく伸びをする。
アネスが用心深げにつぶやく。
「今、ルルイエを支配してる物は・・・」
「アザトー・とシュブ=二グラ・よ」
ハイが答える。
「そうであろうな・・・かってはクトゥル・様の国であったのに嘆かわしい事よ」
アネスの眼には悲しみの色があった。
「これから、どうする?みんな?」
翔が皆に語りかける。
「ハスタ・やノーデン・はここでも仕掛けてくるでしょう、しばらくは私の隠れ家で身を潜めましょう」
アネスが提案する。
特に異論もなく、アネスの案が通り、一行は隠れ家に移動した。
隠れ家もやはり白い大理石でできており、入り口には半魚人が立っていた。
「これは、これはダゴ・様、永らくのお旅ご苦労でございました。」
半魚人は深々と頭をさげる。
「留守をご苦労であった。こちらは永年探していたクトゥル・様の転生した翔さまだ」
「な!なんと!!ついに!!」
驚愕と恐れの入り交じった表情で魚人は翔をみつめる。
「翔様!私めはディ―プワ・と申します。何卒御見知りおきを!!!」
「あ、うん、よろしくね」
翔が少し恥ずかしそうに答える。
「あとはお前もよく知ってる俺の妻と翔様の連れだ、早速だが部屋の手配を頼む」
「もと妻です。」
ハイが釘をさす。
「まだ離婚届けも出してないじゃないか」
「すぐに出します、明日出します」
「疲れたわ、早くやすませて」
ニヤが割って入る。
その日、一行は割り当てられた部屋でゆっくり休んだ。




