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369.過去の研究室

369.過去の研究室


砂漠の中にあった朽ちかけた遺跡の地下調査を行っていたリョウ、ジーク、トーステン、ワジム、ゲオルグの5人は、

井戸の中の途中に通路があることを見つけ、その通路の調査を行おうとしていた。


ゲオルグ「もうどれぐらい歩いているのかな。」


トーステン「まだ1時間位だ。」


ジーク「たった1時間ぐらいどうってことない。もっとこの通路、長いかもしれないぞ。」


ワジム「それにしてもこの通路、石を切り出して作っておる。

モンスターが出てこないということは、ダンジョンではないな、ここは。

ということは、何者かの手によってつくられた施設と言うことか。

そうなると、とてつもない手間がかけられて作られておるということじゃな。」


ゲオルグ「この世界、魔法があるんだろ?

魔法で作ったということは考えられないのか?」


ワジム「いや、この辺の地盤は岩盤質か、砂の層でできておる。

岩盤を砕きながらトンネルを掘り、砂の層に当たったら、崩れずに掘り続け、壁や床、天井の石を加工するのは、

魔法では、ほぼ不可能に近い程難しい。」


ゲオルグ「そういうものなのか?」


ワジム「そうじゃ。だから、ここは何のために作られたのか、興味がある。」


その様な会話をしながら、5人は歩いて行くと、錆びた鉄の扉1つだけの行き止まりに到着する。


ジークとトーステン、ゲオルグがドアを開けようとするが、びくともしない。


ワジム「リョウ、ガスバーナーで焼き切るから、出してくれ。」


ワジムの言われたとおり、リョウはガスバーナーを出すと、ワジムは手慣れた手つきで、

ガスと酸素ボンベ、そしてバーナーのトーチを手慣れた手つきで組み立て、マスクをかぶる。


ワジム「これから点火するから、こっちを見るな。」

と注意喚起をする。


火の色や形、そして音を見ながら素早くボンベの便を回しながら調整を済ませると、

錆びた鉄のドアのヘリをバーナーの火で分離していく。


ゲオルグ「手慣れていますね。」


リョウ「ドワーフ族だからね。」


ワジムが一通り、錆びたドアのふちを切断し、ドアを蹴ると、ドアのヒンジ部分が曲がり開いた。


ここは…


錆びた鉄のドアの向こうは部屋になっており、

複数の朽ちた本のある書棚や、ガラス瓶などの実験設備、

そして、地下室にもかかわらず、石におおわれた花壇があった。


部屋の石の壁には、大きな魔石の様なものがあった。


他のメンバーは、部屋の中の施設を調べているが、

リョウは、まず、比較的朽ちていない本を探して、

読んでみる。


リョウ「…どれも植物に関しての研究書だな。

それも生育環境に関する。」


リョウは引き続き、何冊かの本を手に取って読んでみる。

ワジムがこちらにやってきていた。


リョウ「その花壇で光量や肥料、栄養素、水分等の環境を変えて、

実験をしていたみたいだ。」


ワジム「するとあの大きな魔石が光量を調節する機会で、

あちらのパイプがつながった機械がポンプと言うことになるのかな?」


リョウはまた別の本を取ってみていた。


リョウ「…!この本、蔵書印がある。リンデル魔法大学所有!!」


ワジム「リンデル魔法大学とはなんじゃ?」


リョウ「この前、リリネア達と1万年以上前の世界に、

この世界の砂漠化の原因を突き止めるため、行って来た時、訪れた町にあった大学の名だ。

ということは、この施設は1万年前の設備ということか…」


ワジム「ここの気温と湿度は安定している。かなり朽ちている本もあるが、

設備や記録が残ったのは幸いだったのかもしれるな。」


リョウ「ここの書籍は重要だ。写真に落とし、デジタル書籍化しよう。」


ワジム「となると、人手が必要じゃな。分野的にシャミルやライアン博士達を連れてきた方が良いな。」


5人は一旦集まり、リョウは、ここの書籍のデジタル化とシャミルやライアン博士達を連れてくることを話した。

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