362. ブラックドラゴンの研究
362. ブラックドラゴンの研究
張氏がこの世界に来て2週間が経過して、ライアン博士との共同研究がスタートした。
リョウは、この世界にレッドドラゴン等の生物がいて、
ブラックドラゴンが過去から現れたこと、
過去の世界で、ドラゴンブレスにより、植物が枯れ果てて砂漠化したこと、
なぜ、ブラックドラゴンのブレスが植物を枯らす原因の変化をもたらしたのか、
解析を行ってほしい旨、あらためて説明をした。
その後、張氏とライアン博士、そしてリョウは、ワジムの運転する車で、
ブラックドラゴンを保管している冷凍倉庫へやってきていた。
4人は、防寒具を着て、先日建設されたばかりの冷凍倉庫へ入っていく。
この倉庫は冷凍食品の物流保管庫で、室内の隅に食糧の入った箱が置かれていたが、
倉庫の大部分をブラックドラゴンに占領され、おかれていた。
張「それにしてもだ、いまだに信じられんな。言葉に不自由することがないなんて。
人間でないものもいて、普通に会話ができるというのも、信じられん。」
ワジム「リョウの故郷の地球から来たものは、高い確率でそのようなことを言うな。」
ライアン「Mr.張、まあ、その内慣れる。」
張「能力?だったか?この世界に来るだけで、そういった能力が得られる原理が知りたいものだな。
いや、良い研究対象だ。」
リョウ「博士、-25度の倉庫なので、長時間ここにいないためにも、早速、調べてもらえませんか?」
張「おう、そうだったな。これがブラックドラゴンか。
さすがにコモドドラゴンとは異なる体格をしているな。寸法は…。」
リョウ「26mです。」
張「地球上にこんな大きさの陸上動物はいなかったからな。
この検体は回答したり、切り刻んでもよいのか?」
リョウ「そうですね。1体だけなら。」
張「そりゃ助かる。ライアン博士、助手が欲しいんだが…。」
ライアン「そう言うと思って、8人Mr.張のサポートができるようにしてある。」
張「そりゃ助かる。それと、リョウさん、ここに研究拠点を設けたいんだが…。」
リョウ「本来は食品工場として増設開所の場所があるんですが、そこを使ってください。」
その後、リョウとワジムは、張氏に研究に必要な物を確認し、東村君に調達してもらうことになった。
その日の夜、リョウは自宅に帰ってくると、すでにリアンは食事を作り、待っていてくれた。
リアン「張さんの研究、何とかなりそう?」
リョウ「まずは、骨格や内臓等の構造を調べ、なぜブレスが出せるのか、調べてみたいと、言っていたな。
そのために、あの食品工場の一部を研究所として使うことになった。」
リアン「そうなの。でも、あの場所を研究所として、ずうーっと使う訳ではないでしょ?」
リョウ「明日佐藤氏に頼んで、研究所の建設について話をする予定なんだ。」
リョウは、リアンの作ってくれたトマトパスタを食べながら話をする。
リョウ「後は研究自体はライアン博士がバックアップをしてくれるそうだから任せようと思う。」
リアン「そうね。ところで、医学分野の知見を持った人も、今回の研究に入ってもらうべきだと思うのよ。」
リョウ「絹花先生も入った方が良いと?」
リアン「でも、彼女、今忙しいじゃない。」
リョウ「医学の知識を持った者か。」
リョウは考え込んでしまった。
その翌日、リョウはライアン博士や張氏、佐藤氏、銀谷さん、ゾラン氏に、医師、医学博士等知人はいないか、
知人がいる場合、この世界に来てくれる人はいないか、聞きまわっていた。
その結果、トーステンがある人物に心当たりがある様だった。




