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まずは先制パンチ!

まずは先制パンチを中央研究所にくらわすぞ!!


※次話は19:00に更新予定です!

「それでは第二回目の有機ELプロジェクトのミーティングを開始します。

 今回は書記として野々宮ちゃんが加わりました~!拍手~!」



村中プロジェクトリーダーの声で私が立ち上がり挨拶をする。

皆さんからは・・・



「おおっと!こんなかわいい子がいたの??」


「ええ!?村中プロジェクトリーダー、ズルいですよー!」


「今晩のお疲れ様会は彼女にお酌してもらえるんですか?」


・・・まあ、想定の範囲内での声をかけられた。

どこに行ってもこの会社の人間は・・・。


「まあまあ、話がズレてますよみなさん。本題に入りましょう・・・

 それじゃあ、まずは一番基の部分になる照明事業部から

 一か月間の成果を報告してもらいましょうか。」


「はい、村中プロジェクトリーダー。

 それでは我々照明事業部のミッションである有機ELの構成及び材料開発について

 報告をさせていただきます。」



説明しているのは柊君である。

横には川村部長がいるが、こういった席では大体部長は説明はやらない。

部下がやるものだ・・・



「まずは中央研究所様からの材料は、

 お互いの確認不足もあり申し訳ございません。

 まだ着手は出来ておりません。」


「そうなの?いつまでに出来るの?」


「材料開発には2カ月を要するとのことですので、

 そこから着手するとして、4回目のミーティングの時には

 結果が報告出来るかと思います。」


「ちょっとまって!4回目まで進展なしってこと!?」



村中プロジェクトリーダーが焦った声を挙げている。

その横では中央研究所の面々の宮本所長と本田さんは笑みを浮かべていた。


・・・ああ、自分達のミスではないって認識なのだな・・・



「そこで、我々は現状の有機ELの性能について確認して、

 現状報告されている光取り出し技術込みでの有機ELの最高特性は

 40lm/W (読み方:40ルーメン パー ワット)で

 この光取り出し技術は現状では約2倍が最高になっております。

 この報告でも記載されており、そのことを加味すると

 現在の最高効率は20lm/Wです。」


「・・・なるほどね。そこを目指すってことね。」


「はい、それで今回はまずは僭越ながら小生がアメリカにいた時の技術を用いて

 設計した有機ELについて試作した結果を報告させていただきます。」



周りのメンバーがざわつきだす。



「・・・柊ちゃん、どうやったの?」


先ほどまでとはうって変わって

村中プロジェクトリーダーの目が真剣なモノとなった。


当然である。

柊君がアメリカで行っていた技術は一部の特許はこちらも共有しているものの

大部分というか、主の部分はヨーロッパの企業が確保している。


そしてその主部分というのが材料である。


その材料をどうやって確保したのか・・・



「取引できるように契約を締結しました。」


「「「「「な!?」」」」」



みんなが一斉に驚いている。

それも当然である。


その企業との提携は業界内ではかなりの噂が立っており、


“契約締結には数億円の締結料を取られる”


とか、


“契約の締結まで1年かかる”


などが有名なところで、他にもいくつもの噂が存在する。

そして、それが噂ではないことは他企業が交渉している情報が流れており、

どこの企業もにの足を踏んでいるのだ・・・。


そんなところ契約を締結したって・・・



「ただ、まだ試作品のためにという契約締結です。

 ですので、量産化した際にはまた別の契約を交わす必要があるかと思います。」


「・・・なるほどね。まずは試作での取引契約を結んだのか・・・。

 それでも何か言ってきそうだけどね?」


「ええ、ですが、向こうも弱みがありますから。」


「・・・なに?」


「なかなか各企業との締結が進んでいないことです。

 今回うちとの締結で向こうにもメリットが発生するんで

 その点を挙げて交渉して、2週間での締結となりました。」


「そういうことか・・・。

 それで川村部長が連日本社の法務部に通ってたってことね。」


「ええ、この柊君はこんなに老体に鞭を打ってくるとは思いませんでしたよ。」



笑う川村部長だが、その笑みは余裕の笑みだろう。

はっきり言って、この契約締結は大きい。


それは・・・



「それで現状でうちで作った有機ELの効率は?」


「19lm/Wです。」


「「「「「な!?」」」」」


唖然とする会議参加達。

それもそうだろう。


今、柊君が報告した数値はすでに世界最高と1lm/Wしか変わらないのだから。


それに先ほどの報告では光取り出し技術を約2倍と想定している。

これがもし実際は2.1倍であったなら、すでに世界最高と並ぶことになるからだ。


すでに世界最高と同程度の性能を有機ELは確保している・・・

そうなると・・・



「ふふふ、いいね!柊君、君イイよ!」



終始ご満悦の村中プロジェクトリーダー。

いきなりゴールが見えてきたのだ。

そうなるだろうな・・・


そして、これは“あそこ”には劇薬だろう・・・


そこの一角は顔面蒼白状態になっていた・・・。


「このサンプルについてはこのまま寿命試験を実施しておりますので

 来月はその進捗を報告できるかと思います。

 それとまた構成の見直しも含めてやる予定ですので、

 合わせて報告させていただきます。」


「OK!分かった。柊ちゃん、宜しくね!」


そう言って、何かを書き込んでいる村中プロジェクトリーダーが、

書き込み終わると顔を挙げて次にうつるのであった。


気づいた点は追加・修正していきます。

拙い文章で申し訳ないです。

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