表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
魔獣愛の強い俺が、魔獣たちと仲良くしてたら魔王と呼ばれるようになりました。ちょっと待って! 俺、ただの底辺テイマーなんだけど!!!  作者: 三原みぱぱ
第二章 二人の戦いの幕開け

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

178/249

第178話 底辺テイマーは皇帝の前で胡坐をかく

 荘厳な大きな王座に座る、幼さを残す女性。その隣に若い男が立っていた。

 どうやら、先ほどからヴァレリーと話しているのは、この男の方のようだ。

 ボルフ帝国皇帝、アーリヤ・ボルフは興味深そうに、俺たちを見ている。


「お前たちが、ブラックドラゴンを退けたと言うのは本当か? その時の詳細を話せ!」


 アーリアの隣に立っている男が、命令してきた。

 俺はそれを無視して、アーリアをじっと見つめた。

 軍服のような黒と金を基調にした服に身を包み、銀色の髪は短く切りそろえられ、一見少年のようであるが、その雰囲気は間違いようのない少女である。深い緑の瞳は不安の色をたたえていた。

 怯えている。

 ボルフ帝国の頂点に立っているにも関わらず、トリスたちとパーティを組んでいた時の俺のように、常に何かに怯えている瞳だ。


 俺はハットンの右手を使い、拘束を解くと、胡坐をかいて座った。


「アーリア様、あなたは何に怯えているのですか?」

「貴様、無礼だぞ!」


 アーリアの隣に立っている男はその腰につけていた剣を抜いて叫んだ。

 それと同時に左右で控えていた騎士達が、槍を突き出してくる。

 ヴァレリーは俺に注意することを忘れて、巻き込まれないように後ろに下がった。


「マックスに何をする!」


 シェリルは、俺に向けられた槍を全て叩き折った。

 それでも、皇帝を守ろうとかかってくる騎士を、俺は右腕で全て殴り倒した。

 それを見たマガミが、嬉しそうに叫ぶ。


「暴れて良いの!?」


 興奮したマガミは本来の巨大な白狼の姿に戻り、暴れようとしたので、その首に右腕を巻き付けて抑えた。


「お前はやりすぎるから、ステイだ」

「えー、いいじゃん、こんなにいるんだから、半分くらい死んだって」

「馬鹿野郎、俺もシェリルも殺さないように加減してるんだら、邪魔をするな。シェリル、マガミを押えておいてくれ」

「分かったわ」


 シェリルは片手で軽々と、マガミの頭を押さえつけた。

 とりあえず、マガミが暴走しないことを確認すると、俺はアーリアに向かい直した。


「まあ、これくらいではブラックドラゴンを退けたと言うのを信じられないだろうが、これでも俺たち三人ともかなり力を押えている。これで、信じてもらえるか?」


 大量の冷や汗を流している男の隣で、アーリアはコクコクと頭を縦に振った。

 それを確認して、俺は話を続ける。


「それで、さっきの続きだが、アーリア様は何に怯えているのですか? 俺が知っている限り、ブラックドラゴンはこちらから手を出さない限り、あの山の中から出てこないはずだが」


 俺は、イエティたちにブラックドラゴンのことについて聞いていた。

 たまに山から下りて来るが、基本的に何もせず山に戻ると言う。俺たちがマガミと戦った時に山から下りたのは、俺の魔力砲に反応したからだ。

 だから、ブラックドラゴンなど、手を出さずにそっとしておくのが一番だ。


「……」


 アーリアは何かを言いたげにこちらを見ているが、子供のように手をぎゅっと握ったまま、じっと口をつぐんでいる。

 それを見た、アーリアの隣に立っている男が言った。


「者ども、下がれ!」

「しかし、ガラクチオン様」

「……」

「分かりました」


 騎士団長らしい男が抵抗しようとするが、ガラクチオンの無言の圧に屈した。

 騎士たちとともにヴァレリーも退場させられた。つまり、この広い謁見場には俺たち三人とアーリア、ガラクチオンの5名だけになった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ